成功する!歯科医院のマーケティング対策 501号
【コラム】
みなさんの歯科医院ではベースアップ評価料を算定していますか?
医療介護情報局の医療機関届出情報(地方厚生局)から抽出したところ、
「歯外在ベ1」(歯科外来在宅ベースアップ評価料1)を届け出ているのは、届出医療機関数66,021件に対して、15,726件(23.8%)という結果でした。
約76%の歯科医院が算定していないわけです。
ベースアップ評価料の施設基準を2025年3月31日までに届け出ている医療機関を対象として、「生産性向上・職場環境整備等支援事業」の一環で、1歯科医療機関ごとに18万円の給付金が支給されます。
これは、算定していない歯科医院は、「職員の処遇改善のための補助金は不要」と判断されたということでしょう。
2025年1月から、「外来・在宅ベースアップ評価料(1)」のみを届け出る場合は、届出添付書類が大幅に簡素化されました。今からでも遅くありません。ぜひ、ベースアップ評価料の施設基準を申請していただきたいと思います。
必ず、歯科医院にも働くスタッフ達にもメリットがあると思います。
さて、歯科医院の廃業が増えています。
要因は、歯科医師の高齢化と後継者の不在です。
私のクライアントにも、閉院して居ぬきで売却に成功した先生、勤務医への事業承継をされた先生、第三者に譲渡された先生がいらっしゃいます。
みなさんは、この「居ぬき」と、「事業承継」の違いを理解されているでしょうか。
歯科医院の閉院は、意外にお金がかかります。
内装の解体処分費だけでなく、医療機器の処分に多額の費用がかかります。
また、カルテの処理なども考える必要があります。
高齢化によって閉院に追い込まれる前に、「居ぬき」と「事業承継」についての正しい知識を得ておきませんか?
6月15日(日)13:00から17:00まで、M&D経営塾を開催します。
今回のテーマは、「歯科医院の事業承継とM&A成功のポイント」です。
ゲスト講師は、日本歯科医療投資(株)代表取締役・歯科医師 水谷 友春 先生です。
水谷先生は、歯科医師でありながら、M&Aの専門家として豊富な実績をお持ちです。
私とのコラボで、歯科医院の事業承継とM&A、そして、居ぬき売買の成功の秘訣をお話します。
50歳になったら、将来の事業承継を考えて準備を始めましょう。
成功できる事業承継のヒントが満載です。
お申し込みは、
~~~【セミナー案内】~~~
■令和7年度の経営塾は、事業承継を取り上げます。
【M&D経営塾】 6月15日(日) 13:00~17:00
会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 11,000円(税込)
セミナー終了後に、近傍で懇親会を開催します。会費5,500円(税込)
・テーマ:「歯科医院の事業承継とM&A成功のポイント」
・ゲスト講師:日本歯科医療投資(株)代表取締役・歯科医師 水谷 友春先生
・事業承継を考える時期に来た医院が増えています。計画的に準備を開始しましょう。
お申し込みは、
■令和7年度の歯科経営改善ゼミナールのご案内です。
実務的な内容のセミナーですので、参考にしていただけると思います。
興味のある回だけご視聴いただけますので、ぜひご検討ください。
●すべてWEBセミナーです。
受講料:1名様 各回6,600円(税込)
16:00~17:30または録画視聴
※視聴期間 各1か月
7月17日(木)「これがポイント!自費増大対策の進め方」
9月18日(木)「これがポイント!歯科人材の採用と採用選考のポイント」
10月23日(木) 「これがポイント!患者トラブル防止の説明書、契約書と同意書の作り方」
11月20日(木) 「これがポイント!診療契約と個人情報、応召義務、カルテ開示への対応」
■自費増大対策セミナー
定評あるM&Dの自費話術セミナー。自費率アップの決め手です。
●1.【M&D歯科カウンセラー養成講座】
会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 30,000円(税込)昼食付
第2回 10月26日 (日) 9:30~17:00 ※開催日を変更しました。
各回定員20名。打率90%の歯科カウンセラーも誕生しました。
●2.【歯科医師のための自費話術研修】
第1回 7月20日(日)10時~18時 & 21日(祝月)9時~17時
いつものABC渋谷東口駅前会議室を予定しています。
第2回 11月23日(日)10時~18時 & 24日(祝月)9時~17時
地方の先生方のために、新横浜コートホテルを予定しています。
東京のホテル代が高騰しているからです。
ホテル代は別料金ですが、リーズナブルに宿泊できますので、地方の先生方はぜひ11月のセミナーをご検討ください。
いずれの回も、定員4名で2日間の集中研修です。
受講料:1名様 198,000円(税込)昼食・説明ツール・懇親会込
講師:(株)M&D医業経営研究所
代表取締役 木村 泰久
医療接遇アドバイザー 小山 美由紀
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
※歯科経営改善ゼミナール
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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。
このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。
みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。
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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社M&D医業経営研究所 代表取締役
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成功する!歯科医院のマーケティング対策
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「歯と口の健康週間のイベントを考えよう」
【目次】
1.はじめに
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
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■1. はじめに
歯科医院の経営において「予防」の意識が広く浸透してきた今、患者さんとの関係性を強化する絶好の機会が6月の「歯と口の健康週間」です。
この機会に患者さんとの信頼関係を築き、医院のブランドイメージを高めていきましょう。
「治療だけの場所」から「健康を支えるパートナー」としての位置づけへと医院の役割をシフトさせ、結果的にリピートや紹介にもつながっていきます。
今回は、歯科医院で効果的な「歯と口の健康週間」イベントの企画・実施方法について考えていきましょう。
■2. 他産業でいえばどんなこと?
例えば、スポーツジムでは「夏までに理想のカラダを手に入れる!」という期間限定キャンペーンを打ち出し、入会促進や既存会員のモチベーション維持を図っています。
健康意識が高まる季節や社会的イベントに合わせた企画は、人々の行動を後押しする強力なトリガーになります。
また、地域の薬局では健康測定会や栄養相談会を定期開催し、近隣住民の「かかりつけ薬局」としての信頼を深めています。
共通するのは、「健康」という共感性の高いテーマを軸に、顧客との接点を広げ、継続的な関係性を築いている点です。この仕掛けは、歯科医院にもそのまま応用できます。
■3. 歯科医院ではどうすればよい?
歯科医院で「歯と口の健康週間イベント」を成功させるには、以下のような具体的な工夫が有効です。
1.テーマ設定を明確にする
案内を「歯と口の健康週間(6月4日~10日)」前から行うと、参加へのハードルが下がります。
例えば、
・お子様向け「むし歯ゼロ大作戦」
・成人向け「お口から始める健康習慣セミナー」
といった明快なタイトルで、来院動機をつくりましょう。
2.イベントの“入口”は楽しく、内容は有益に
来院のきっかけになるような「楽しさ」も大切です。
・親子で一緒に参加できる歯磨き教室
・歯科衛生士による無料カウンセリングや唾液検査の実施
といった、学びと体験を融合させた設計がおすすめです。
こうしたイベントは、単なる集客ではなく、健康意識の定着や再来院への動機づけに効果を発揮します。
3.SNSやLINEで事前告知&事後フォロー
イベントの集客には、院内掲示だけでなく、LINE公式アカウントやInstagramでの告知も有効です。
参加者には当日の様子を写真付きで後日配信し、「また来たい」「友達にも教えたい」と思ってもらえるような情報発信を心がけましょう。(個人情報は要注意)
4.既存患者さんへの特別感を演出
既存患者さん限定の特典(例:歯ブラシプレゼント、抽選で口腔ケアグッズ進呈)を設けることで、「この医院に通っていて良かった」という特別感を演出します。
地域とのつながりが強い歯科医院だからこそ、「医院と患者さんの関係性」を再確認できる機会として活用することが大切です。
5.スタッフ全員で取り組む
院長主導の一方通行なイベントにならないよう、スタッフの意見を取り入れて準備を進めましょう。
企画の段階から関わることで、スタッフのやる気やチームワークも高まります。
また、スタッフの得意分野(お子様対応、資料づくり、SNS発信など)を活かした役割分担をすることで、イベント全体の質も高まります。
■4. まとめ
「歯と口の健康週間」を活用したイベントは、単なる一時的な集客施策ではなく、医院の価値を“地域の健康拠点”へと引き上げるマーケティング戦略のひとつです。
優れた診療技術があっても、認知され、信頼され、選ばれなければ医院の価値は伝わりません。だからこそ、こうした機会を通じて医院の理念や人柄が伝わる「場」を提供することが大切です。
今年の6月、まずは小さな企画から一歩踏み出してみませんか?
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【発行者】医業経営コンサルタント 木村 泰久