【コラム】

6月22日、米国はイランの核施設を攻撃し、イランは徹底報復を唱えています。

これによって、次のような影響が予想されます。

1.原油価格の高騰による歯科材料・機器コストの上昇  

イランは中東の大規模産油国であり、戦争や空爆によって原油供給が不安定になると、世界的な原油価格の高騰が予測され、以下のような間接コストが歯科医院に波及します。

①歯科用ユニット、機器の輸送費増加

②レジン、ゴム材料、滅菌パックなどの石油由来素材の価格の上昇

③海外製インプラントやCAD/CAM材料などの輸入コストの増加

特に、ディスポーザブル器材(手袋・マスク・紙コップ等)は価格変動が早く、仕入コストに直結するため注意が必要です。

2.患者の経済不安による自費診療の減退  

戦争や国際的緊張が続くと、日本経済全体に不安が広がり、消費者心理も冷え込みます。

審美歯科(ホワイトニング・セラミック等)、自費義歯、インプラント治療、歯列矯正など選択型の歯科診療は、患者の可処分所得と気持ちの余裕に左右されるため、来院控えや自費離れの可能性があります。

3. 為替変動による輸入材料・機器の値上り 

軍事的緊張が高まると円安が進行する可能性があります。

円安になると、輸入医療機器(デジタルX線、口腔内スキャナなど)の仕入価格上昇、外資系材料(インプラント、修復材)の価格転嫁、技工物の海外委託コストの上昇。(特にアジア圏)

4.対策方向

一つは、値上がり前に在庫を増やしておくことです。

また、歯科衛生用品などは価格転嫁を検討する必要があります。

①主要ディスポ材の在庫を確保しておくこと

②消耗品コストが上がった場合は、一部自費メニューの価格の見直しも検討すること

③自費メニューの訴求強化。減少に備えて、健康投資としての価値訴求を含めたカウンセリングを強化すること

特に、自費治療を増やす必要があります。

そのために、歯科医師のカウンセリング能力の強化が必要です。

【歯科医師のための自費話術研修】を開催します。   

第1回  7月20日(日)10時~18時 & 21日(祝月)9時~17時 

会場は、ABC渋谷東口駅前会議室を予定しています。

産業心理学に基づく話術研修です。

説明する際の距離や話しかける位置によっても説得力が変わってきます。

また、説明の際には、選択肢を与えることで、自然に自費を選んでくれるようになります。

2日間の研修で、コンスタントに月額100万円の自費治療を上げられるようになった先生が大勢いらっしゃいます。

残席 2人です。

ぜひ、ご参加ください。

~~~【セミナー案内】~~~

■令和7年度の歯科経営改善ゼミナールのご案内です。

実務的な内容のセミナーですので、参考にしていただけると思います。

興味のある回だけご視聴いただけますので、ぜひご検討ください。

●すべてWEBセミナーです。

受講料:1名様 各回6,600円(税込) 

16:00~17:30または録画視聴 ※視聴期間 各1か月                              

7月17日(木)「これがポイント!自費増大対策の進め方」

9月18日(木)「これがポイント!歯科人材の採用と採用選考のポイント」 

10月23日(木) 「これがポイント!患者トラブル防止の説明書、契約書と同意書の作り方」

11月20日(木) 「これがポイント!診療契約と個人情報、応召義務、カルテ開示への対応」

※歯科経営改善ゼミナール

※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ

■自費増大対策セミナー

定評あるM&Dの自費話術セミナー。自費率アップの決め手です。

●1.【M&D歯科カウンセラー養成講座】

会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 30,000円(税込)昼食付

第2回 10月26日 (日) 9:30~17:00 ※開催日を変更しました。

各回定員20名。打率90%の歯科カウンセラーも誕生しました。

※M&D歯科カウンセラー養成講座

●2.【歯科医師のための自費話術研修】   

第1回  7月20日(日)10時~18時 & 21日(祝月)9時~17時 

いつものABC渋谷東口駅前会議室を予定しています。

第2回 11月23日(日)10時~18時 & 24日(祝月)9時~17時

地方の先生方のために、新横浜コートホテルを予定しています。

東京のホテル代が高騰しているからです。

ホテル代は別料金ですが、リーズナブルに宿泊できますので、地方の先生方はぜひ11月のセミナーをご検討ください。

いずれの回も、定員4名で2日間の集中研修です。   

受講料:1名様 198,000円(税込)昼食・説明ツール・懇親会込                      

講師:(株)M&D医業経営研究所 代表取締役        木村 泰久 

医療接遇アドバイザー 小山 美由紀 

※歯科医師のための自費話術研修

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では、メルマガを始めさせていただきます。

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【メルマガの主旨】

優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日

【発行者】 木村 泰久

(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント

株式会社M&D医業経営研究所 代表取締役

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成功する!歯科医院のマーケティング対策 

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「感じよく傘を貸し出す」

【目次】

1.はじめに

2.他産業でいえばどんなこと?

3.歯科医院ではどうすればよい?

4.まとめ

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■1.はじめに
梅雨入りの知らせを聞いたばかりですが、先週の横浜は夏日が続いていました。

とはいえ、天気が急変することもあり、昨年も突然の雷雨に見舞われる日がありました。

この時期、歯科医院でよく見かけるのが「傘の忘れ物」と「傘の貸し出し」に関するトラブルです。

受付スタッフからは、「また傘がなくなった」「返ってこない」などの声も聞かれますが、実はこの“傘”こそが、医院のマーケティングに活用できる大きなヒントなのです。

患者さんがちょっと困っているときに「感じよく傘を貸す」。このちょっとした気遣いが、患者さんの医院に対する印象を大きく変えるのです。

単なる忘れ物対応とせず、患者満足を生むマーケティングとして考えてみましょう。

■2.他産業でいえばどんなこと?
例えば、高級ホテルでは、雨の日に宿泊客に無料で傘を貸し出すことは珍しくありません。

その傘には、ホテルのロゴが印刷されており、街中で見かけると「あのホテルはサービスが行き届いているな」と好印象を持たれます。

また、アパレル店舗でも、雨天時には「濡れた傘はこちらへ」と傘袋や専用スタンドを用意し、客が快適に買い物できるよう配慮されています。

こうした配慮は、直接的に売上に結びつくものではなくても、ブランドイメージの向上や顧客のロイヤリティ強化に大きく寄与しているのです。

歯科医院でも、こうした「小さな気配り」によって“選ばれる医院”への一歩を踏み出すことができます。

■3.歯科医院ではどうすればよい?
では、実際に歯科医院で「感じよく傘を貸し出す」ための具体的な方法についてご紹介します。

①貸し出し用傘は『だれが見ても貸し傘』に
透明なビニール傘を10本程度、医院のストックとして用意しておきましょう。

1本300円以下で購入でき、男女問わず使用できます。「患者さんの忘れ物」と誤解されないように、柄に医院名を印刷したシールを貼っておくと効果的です。

②傘の貸し出し方法も“感じよく”
雨が降っているときは、受付で「お足元が悪い中ありがとうございます。よろしければ傘をお使いください」と一言添えるだけで、患者さんは感動します。

返却は期待せず、あくまで「プレゼント」のつもりで対応することがポイントです。

③忘れ物の傘への対応もひと工夫
受付では、傘の忘れ物を見つけたら、すぐに傘立てから外して保管します。名前があれば電話連絡を、名前がなければ「このような傘をお預かりしています」と写真を掲示して案内しましょう。

この対応ひとつで、医院全体の印象が「気が利く」「信頼できる」ものに変わります。

④傘の取り違えトラブルには即時対応
万が一、傘を取り違えた場合には、間違えられた方へ丁寧にお詫びし、新しいビニール傘をお渡ししましょう。

このときの誠実な対応が、患者さんの怒りを鎮め、逆に好感度を高めるきっかけになります。

■4.まとめ
歯科医院では診療技術だけでなく、「ちょっとした気遣い」も大きな武器になります。

「感じよく傘を貸す」ことで、医院に親しみを感じてもらい、信頼関係を築くことができるのです。

こうした小さなサービスが、口コミや紹介にもつながり、結果として売上や患者数の増加という成果へとつながっていきます。

天気の変化が読めないこの時期、患者さんの心を晴れやかにする一工夫、始めてみませんか?

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【発行者】医業経営コンサルタント 木村 泰久