少し前まで暖冬といっていたのに、ここに来て急に寒くなりました。
桜の開花も例年より1週間程度遅れそうで、
東京では4月3日、4日頃が見ごろということです。
早く春が来てほしいですね。

ところで、大谷選手の通訳だった水谷氏の横領とスポーツ賭博事件には驚きました。
公私にわたって絶大なる信頼を寄せていた水谷氏が、6億7千万円も横領していた、ということは、大谷選手に大きなショックを与えたと思います。
私も今後のプレーに影響が出ないか心配しています。
乗り越えてほしいと思います。

歯科医院でも、事務長に横領されたという事件が後を絶ちません。
私の知る範囲でも数件起きています。
被害金額も数千万円にのぼっています。
信頼して全て任している相手に裏切られるわけで、うつ状態に陥いった院長もいます。
訴訟を提訴した先生もあります。
全額回収をいそいで刑事告訴しなかったケースもありましたが、そのまま他の歯科医院の事務長に就職するかと思うと、忸怩たる思いを抱いたことがありました。

いずれにしても、基本は銀行印と通帳を一緒に預けないことです。
また、法人カードの管理も要注意です。
くれぐれもお気をつけていただきたいと思います。

さて、
今年は新人助手養成講座を開催します。
新人さんをたった1日で即戦力に養成するためのセミナーです。
石膏注ぎで気泡を入れるケースが多く、
再印象のために患者さんにご来院いただき迷惑をかけることになりがちです。
そのため、このセミナーでは、、
歯科技工士に来ていただいて、バイブレーターを使って実習を受けていただきます。
石膏注ぎでのミスを防止することができます。
ぜひ、参加させていただければと思います。

プログラムは次のとおりです。

1.歯科医療の基礎知識     10:00~12:00
2.接遇研修          13:00~15:00
3.助手実務(半数ずつ交代制です。)
1) 石膏注ぎ実習        15:00~17:00
2) 診療準備、滅菌消毒の知識  15:00~17:00

4月14日(日)9:30~17:00 
受講料:27,500円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定 員:20名
https://md-management.jp/counselor/

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NEW【2024年度 歯科経営改善ゼミナール】※対面式
4月14日(日)10:00~17:00 「歯科助手養成講座」
6月23日(日)13:00~17:00 「M&D経営塾」
特別講師として、弁護士と歯科医師のダブルライセンスをお持ちの、
弁護士法人 小畑法律事務所 代表弁護士 小畑 真 先生をお招きします。
受講料:4月27,500円(税込)、6月11,000円(税込)
会 場:飯田橋レインボービル
定 員:4月 20名、6月 30名

NEW【2024年度 WEBセミナー】 各回16:00~17:30
                       
5月16日(木)「これがポイント!材料費削減の進め方」
7月18日(木)「これがポイント!スタッフが納得する会議とミーティングの進め方」
9月19日(木)「これがポイント!スタッフが納得する人事評価票の設計」
10月17日(木)「これがポイント!スタッフが納得する賃金制度の設計」
受講料:各回6,600円(税込)
受講方法:オンタイムまたは録画視聴からお選びいただけます

NEW【2024年度自費セミナー】
1.ドクターのための究極の自費話術教室
第2回  7月14日(日)、15日(祝月)
第3回 10月13日(日)、14日(祝月)
受講料:275,000円(税込・昼食込)
会 場:【予定】アットビジネスセンター渋谷東口駅前会議室
定 員:各6名
https://md-management.jp/conversation/

2.歯科カウンセラー養成講座
第1回  3月24日(日)9:30~17:00 済
第2回 7月28日(日)9:30~17:00
第3回10月27日(日)9:30~17:00
受講料:27,500円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定 員:各20名
https://md-management.jp/counselor/

【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
https://md-management.jp/dvd/

                          
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では、メルマガを始めさせていただきます。

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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社M&D医業経営研究所 代表取締役

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成功する!歯科医院のマーケティング対策 

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「SDGsエネルギーコストの節約を考えよう」

【目次】

1.SDGsエネルギーコストの節約を考えよう
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
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■1.はじめに

消費者物価指数を見ると、エネルギー費が上昇しています。
そのなかで電気代、ガス代はやや落ち着いてきましたが、
ガソリンと灯油が上昇しています。
国はガソリン代抑制をめざしており、直近ではやや落ち着いていますが、
いつまで補助金を支出するのか楽観を許しません。

エネルギー価格の上昇は、製品の製造費の上昇に直結するため、
円安による輸入材料の高騰とあいまって、工場加工製品の値上がりにつながります。

歯科関連商品も大幅に値上がりしてきました。
今後もこの状態が続くと予想されます。

■2.他産業でいえばどんなこと?

今は多くの企業などでSDGsが推奨されています。
SDGsとは、Sustainable Development Goals
(持続可能な開発目標)」の略称です。

SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。

17の目標が設定されており、このなかに、
エネルギーをみんなに、そしてクリーンに、という目標があります。
気候変動に具体的な対策を、という目標もあります。
つまり、エネルギーコストの節約を考えることは、SDGsの目標にも適合しているのです。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

まだ寒い日もあるので暖房を消すわけにいきません。
また、節電のため待合室を暗くすると不景気な歯医者に見えてしまい、
初診患者様が減少する危険があります。
さらに、看板の電気を消すのは避けたいです。
むしろ、
自医院だけ明るく看板をつけたり、待合室を明るくしたりしたいところです。

看板を日中に消していたり、夜になっても点灯しないなどの場合は、診療しているのか休診なのか分からず、継続患者様まで途中で帰ってしまいかねません。

しかし、地球環境を守り、少しでもエネルギーコストを下げることも重要です。
ですから、
患者様に不快感を与えずにエネルギーコストを下げる方法を考えてみましょう。

1.照明での節電対策
1)置き看板はどんな場合でも点灯しておき、他の看板は消すか暗くする。
歯科医院では、夜は置き看板があると自然に入口が明るくなります。
駐車場の大きな看板などを消灯する場合は、
LEDのクリップ式スポットライトを買ってきて入口を照らせば、かなり明るくなります。患者様に玄関が分かり入りやすくなる効果も得られます。

2)待合室はLED電灯に変えて明るく保つ。
待合室は不安を抱える患者様のための空間です。
できるだけ居心地を良くする必要があります。
そのため待合室は一定の明るさが必要です。

少し暗いほうが落ち着くという患者様もいるでしょうが、
基本は本が読める環境が必要です。
そのために電球をLEDに交換しておきましょう。
LEDの場合、初期投資は高価ですが
10年程度交換不要で大幅に電気代を節約できます。
LED化費用は数年で回収できます。

3)受付は電灯を半分外す。
受付は電灯を半分外して節電します。
レセコンや予約用PCの画面などは照明を半分にしても
それほど暗くは感じないと思います。
ただし、歯科衛生用品を並べている棚は明るく照らしておきます。

クリップで留められるスポットライトが1500円くらいで販売されています。
これを買ってきて歯ブラシなどがきれいに見えるように工夫しましょう。
明るいと魅力的に見えるので売上が増える可能性があります。

4)診察室は電灯を半分外す。
患者様の口腔内はチェアのライトで明るいからです。
ただし、薬品や材料を練和したりするために
消毒コーナーは明るくしておきしょう。
明るくすると清潔に見えるほか、針刺しなどの事故が防止できます。

2.エアコンの節電。
冷暖房は多くの電力を消費します。
そのために、次のような工夫をしてみてください。

1)扇風機やサーキュレーターで室内の空気を撹拌する。
扇風機ではダイソンの羽のない扇風機がおしゃれです。
ほこりもまき散らさず不思議な風が発生します。
数万円しますが数年使えるので節電額である程度回収できるでしょう。
また、サーキュレーターは安価なものなら数千円で購入できます。
これらを待合室と診察室に設置して、院内の空気をかき回すのです。
こうすることで冷暖房効率を高めることができます。
ただし、ほこりが舞い上がるほど強くせず、
「静かに回っている」というイメージで使うことが大切です。

2)ユニフォームを変える。
歯科医師もスタッフもスクラブを着用している医院が多いようです。
夏は過ごしやすいのですが、冬は寒く感じる人もいるでしょう。
そのため、冬は下にヒートテックを着込むケースが多いようです。
下着だからスクラブからはみ出すのはどうかという方もいますが、
私は女性スタッフがスクラブの下に黒や白のヒートテックを着用していても、
それほど変な感じはしないと思います。
むしろ、カーディガンを羽織るほうが不潔な感じがします。

3)待合室にお湯のサーバーを設置する。
おいしい水のサーバーを設置している医院が増えています。
お湯もでるので、インスタントのお茶や紅茶など、
顆粒ですぐに飲めるような飲み物を設置しておけば、
患者様は、冬は暖かい飲み物、夏は冷たい飲み物を飲めるようになります。
待ち時間対策にもなるのでお勧めです。

4)こまめに節電を実行する。
昼休みはユニットの電源を切っておく、暖房の設定温度を1度下げる、
冷蔵庫の設定を強から中に変える、こまめに電灯を消す、などの工夫が有効です。

「主な歯科医療器械の消費電力」
1.歯科用ユニット     消費電力 1.5kVA
2.オートクレーブ     消費練力 1.2 kVA~1.3 kVA
3.歯科用レーザー     消費電力 1.5 kVA
4.歯科用CT        消費電力 2.0 kVA
5.デジタルX線      消費電力 2.0 kVA
6.コンプレッサー     消費電力 0.7 kVA~1.0 kVA
7.超音波スケーラー    消費電力 0.025kVA
8.セレックAC本体    消費電力 1.0~3.0kVA
9.セレックミリングマシン 消費電力 1.0~3.0kVA
10.エアコン        消費電力 3.0~4.0 k

5)冷暖房をガスヒートポンプに交換する。
冷暖房ともに省エネになり、しかも何年かの電力代で投資が回収できます。
今からなら、今年の夏の冷房に間に合います。

スタッフミーティングでエネルギーコスト削減の実施責任者を決めましょう。
そして、スタッフミーティングで自医院としての取り組みを話し合いましょう。

取り組みが決まったら、
待合室に「SDGsへの当院の取り組み」として掲示するなど、
アピールしましょう。
きっと良い印象を持っていただけるでしょう

以上

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【発行者】医業経営コンサルタント 木村 泰久