明けましておめでとうございます。

年が明けてすでに3週間が過ぎ、インフルエンザが流行の兆しです。
新学期早々、学級閉鎖となるところもあったようです。

コロナも猛威を振るっており、ドクターが全員かかって休業、歯科衛生士が4人かかって予約をお断りしたが、次回が3ヶ月以上先になってクレーム発生!などの事態になっています。

インフルエンザもコロナウイルスも基本的な感染予防対策は手指消毒とうがいです。

また、「個食黙食の励行」が必要です。
いつしか、慣れてしまいおしゃべりしながら食事をしていませんか?

前述のドクターの事例も、歯科衛生士の事例も、スタッフルームで一緒におしゃべりしながら昼食をとっていました…。

軽症ですむのですが、医院や患者さんにかける迷惑は大きいのです。
医院には勤務する医師やスタッフの安全配慮義務があります。

厳しくよびかけるとともに、スタッフの皆さんは自分の身は自分で守る努力をしましょう。

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【2023年度プログラム】
4月23日(日)13:00~17:00 「接遇セミナー」
6月25日(日)13:00~17:00 「M&D経営塾」創業20周年記念 特別講演
ゲスト講師:WHITE CROSS株式会社
      代表取締役CEO・歯科医師 赤司征大先生
受講料:1月5,000円(税込)、4月6月11,000円(税込)
会 場:飯田橋レインボービル

【2023年度 WEBセミナー】NEW 各回16:00~17:30
2月16日(木) 「事例で分かる!クレーム対策の考え方」
3月16日(木) 「事例で分かる!キャッシュフロー経営」
5月18日(木) 「事例で分かる!診療契約と法律の知識」
7月13日(木) 「事例で分かる!分院展開と規模の拡大」
9月14日(木) 「事例で分かる!清潔管理と滅菌消毒」
10月19日(木) 「事例で分かる!人事評価の進め方」
11月  9日(木) 「事例で分かる!指導監査の現状と対策」
受講料:各回6,600円(税込)
受講方法:オンタイムまたは録画視聴からお選びいただけます

【2023年度自費セミナー】NEW
1.ドクターのための究極の自費話術教室
第1回 2月22日(水)、23日(木祝)※残席1。お早めにお申込みください。
第2回 10月8日(日)、9日(月祝)
受講料:275,000円(税込・昼食込)
会 場:【予定】アットビジネスセンター渋谷東口駅前会議室
定員6名

2.歯科カウンセラー養成講座
第1回  6月11日(日)9:30~17:00
第2回 10月29日(日)9:30~17:00
受講料:27,500円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定員20名

【お知らせ】

※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ

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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役

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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第455号

【目次】
1.定期予防型歯科医院経営のすすめ
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ

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■1.定期予防型歯科医院経営のすすめ

(公社)日本医業経営コンサルタント協会の大規模データベースを使って、定期予防管理型歯科医院経営の優位性を分析しましたので報告します。

定期予防管理とは、定期的に歯科医院に通院していただき、患者さんの口腔内の健康を管理するというものです。

定期予防管理の効果として、むし歯や歯周病の再発防止だけでなく、全身の健康維持増進効果も期待されています。

65歳以上の高齢者は、歯が多く残る人ほど健康を維持しやすく、入院回数が少ないことが知られており、歯周病が糖尿病や心疾患、

アルツハイマー型認知症など多くの疾病の原因になっていることが知られてきたためです。

さらに、ガンや臓器移植、大腿インプラントなどの手術の周術期の口腔ケアによって、予後の改善と平均在院日数の短縮効果が得られるため、医科歯科連携が進みつつあります。

厚生労働省としても定期予防管理の普及をめざしており、健康保険で慢性的歯周病の医学管理を目的とした歯周病安定期治療(SPT、Supportive periodontal therapy)と、軽症の歯周病の進行を抑制するための歯周病重症化予防治療(P重防)が算定できます。

また、自費での予防処置を行なっている歯科医院もあります。

■2.他産業でいえばどんなこと?

医学界では、予防医学の注目度が高まっています。
簡単に言えば「病気にかからなように予防する」という考え方です。
病気にかかってから治すのではなく、病気になりにくい身体作りをし健康を維持することを目的としています。

一次予防は、バランスの良い食事や運動を心掛け健康な状態を保ち、病気を予防する事です。
予防接種がこれにあたります。

二次予防は、健康診断などで早期発見・早期治療により疾病の進行を抑える事です。

三次予防は、疾病の再発防止、リハビリテーションによる機能回復やQOLの維持をはかることです。

これまでは早期発見・早期治療が目的の「二次予防」が主流でしたが、健康寿命を延すためには「一次予防」が重要だという考え方に移行しつつあります。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

(公社)日本医業経営コンサルタント協会が実施して分析した結果、
「定期予防管理を実施している歯科医院の方が医業収益や損益差額が大きい」という結果でした。

その理由として、定期予防管理型歯科医院は歯科衛生士数が多いことが分かりました。
歯科衛生士が多いと医業利益が増える理由として次の項目が考えられます。

1.歯科衛生士が行なう定期予防管理には技工料や材料費が発生しない
2.歯科衛生士が算定できる医療行為がある
3.保健診療報酬の加算が算定できる
4.歯科医師の診療効率が向上する

■4.まとめ

定期予防管理によって経営の安定化を図るためには、SPTやP重防などで、毎月、2ヶ月おき、3ヶ月毎に定期的に来院する患者を増やし、定期予防管理型の経営体制を作り上げる必要があります。

そのためには、次の対策が必要と考えられます。

1.予防歯科中心のチェア配置にする(歯科衛生士の列を増やす)
2.必要な歯科衛生士数を確保する(できればユニット台数と同じ人数とする)
3.定期的に予防に通院する患者を集める(予防歯科のカウンセリングを強化する)
4.処置内容を標準化し採算性を向上させる(処置時間、内容、使用する器材などを統一する)
5.歯科衛生士の知識・技術を向上させる(院内研修や外部研修へ参加させる)
6.院内の人事労務管理を適正化して退職を防止する(努力に報いる賃金制度や評価制度を導入する)

これらの対策の実施にあたって最大の課題は必要な歯科衛生士数の確保ですが、歯科衛生士は奪い合いになっています。

令和2年度は卒業者数6,752名、就業者数6,182名で就職率91.6%。求人件数は79,444件で求人人数は119,994人、求人倍率は19.4倍でした。(引用「全国歯科衛生士教育協議会資料」)。

賃金も上昇しており、2022年4月の東京、横浜の新卒歯科衛生士の初任給相場は、26万円以上となり、看護師の初任給を上回る勢いとなっています。

就業歯科衛生士数は約14万人で、看護師の約130万人と大差があり、歯科衛生士不足は今後も続くとみられます。

国民皆歯科健診構想もあり、定期予防管理型歯科医院経営を実施するためには、歯科衛生士の採用と確保がさらに重要になると考えられます。

以上