【コラム】

先週、WBCで侍ジャパンが大活躍し、全勝で優勝を果たしました。
決勝戦は平日にもかかわらず、テレビ中継の視聴率が40%を超えていたそうです。

村上選手の打撃不振からの復活、大谷選手の二刀流、ダルビッシュ投手のバックヤードでのやり取り、
栗山監督の選手を信じる戦法に日本は逆転し、日本中が熱狂に包まれました。

特に、準決勝のメキシコ戦の逆転サヨナラ、
決勝のアメリカ戦の3対2での最終打席の大谷対トラウトの対決など、
映画やドラマ、スポーツ漫画のような展開に引きつけられました。

短期決戦は、オリンピックもそうですが、やる方も見る方も熱量が違ってきます。

しかし、ウクライナではもう1年以上も戦争が続いています。
ベトナム戦争は15年以上も続きました。
第二次世界大戦は、1940年12月から1945年8月までとされていますが、
その前に、日中戦争が1937年(昭和12年)7月7日から3年半も続いていました。

プーチン大統領は、ベトナム戦争でのアメリカや、日中戦争の日本のような状態に陥っているようです。
このままでは第三次世界大戦に発展する危険もあります。
1日も早く平和が訪れることを願うばかりです。

日本では桜が見頃を迎え、上野公園でもブルーシートを敷いて飲食を伴うお花見が可能になりました。
新型コロナ感染症も落ち着いて、日常を取り戻しつつあります。

私も昨日、雨のなか墨田公園の桜をみて、浅草演芸ホールで落語を聞いて笑ってきました。
台湾問題や北朝鮮による弾道ミサイル発射など日本の周りにも不安はありますが、
桜をみながら美味しいお酒を飲めることに感謝しなければならないと思います。

今年、弊社は創業20周年を迎え、創業20周年記念特別講演会を6月25日に開催します。
ゲスト講師として、WHITE CROSS株式会社 代表取締役CEO・歯科医師 赤司征大先生をお迎えします。

赤司先生は、東北大学歯学部在学中に中小企業診断士資格を取得し、
医療法人に歯科医師として勤務中、米国UCLAのMBAコースに留学、帰国後に起業され、
歯科界への総合的な情報発信企業に成長させました。
独自の視点から、興味あるご講演をしていただけると思います。

また、私から「歯科界の近未来を予測する」と題して、歯科医院や歯科医師数など、
今後の歯科界がどうなっていくのかを独自に予測した資料をもとに、分かりやすく解説します。
きっとご参考にしていだけると思います。

対面またはオンラインで受講できます。ぜひ、ご参加ください。

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【2023年度プログラム】
6月25日(日)14:00~17:00 「M&D経営塾」創業20周年記念 特別講演
ゲスト講師:WHITE CROSS株式会社 代表取締役CEO・歯科医師 赤司征大先生
受講料:11,000円(税込)
会 場:飯田橋レインボービル 1階C会議室

【2023年度 WEBセミナー】NEW 各回16:00~17:30
5月18日(木) 「事例で分かる!診療契約と法律の知識」
7月13日(木) 「事例で分かる!分院展開と規模の拡大」
9月14日(木) 「事例で分かる!清潔管理と滅菌消毒」
10月19日(木) 「事例で分かる!人事評価の進め方」
11月  9日(木) 「事例で分かる!指導監査の現状と対策」
受講料:各回6,600円(税込)
受講方法:オンタイムまたは録画視聴からお選びいただけます

【2023年度自費セミナー】
1.ドクターのための究極の自費話術教室
第2回 10月8日(日)、9日(月祝)
受講料:275,000円(税込・昼食込・懇親会込)
会 場:【予定】アットビジネスセンター渋谷東口駅前会議室
定員6名

2.歯科カウンセラー養成講座
第1回  6月11日(日)9:30~17:00
第2回 10月29日(日)9:30~17:00
受講料:27,500円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定員20名

【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ

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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役
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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第460号

【目次】
1.歯科技工士の現状と対策を考える
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
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■1.歯科技工士の現状と対策を考える

歯科技工士の供給減少に歯止めがかかりません。
入学者募集難のために、2019年4月に吉田学園医療専門学校(札幌)、岩手医科大学医療専門学校(岩手)、
愛歯技工専門学校(東京)、長崎歯科技術専門学校(長崎)、滋賀県歯科技工士専門学校(滋賀)の
5校が募集を停止した影響が残っています。

令和4年度歯科技工士国家試験(令和5年3月発表)の合格者数は820人でした。
毎年技工士が800人しか供給されない時代が来ているのです。

今回は歯科技工士の現状と対策を考えてみましょう。

【歯科技工士の現状】

1.歯科技工士の高齢化と減少が続いている。
2.歯科技工所の人材難が厳しくなっている。
3.女性歯科技工士の割合が増えている。
4.零細な歯科技工所が大部分を占めている。
5.歯科技工士と歯科衛生士のダブルライセンスが取得できる養成校ができている。

■2.他産業でいえばどんなこと?

色々な産業で、若年労働者の流入が減少しています。
色々な産業で特に「職人」といわれる専門職の減少が著しく、
色々な産業の中小企業が労務倒産に追い込まれており、後継者難による廃業も増えています。

そのなかで、
歯科技工士は高齢化が進行し、令和2年は50歳以上が52%、約17,200人とほぼ半数を占めています。
歯科技工士の年齢構成では65歳以上が最大となっており、いずれ大量離職の時期を迎えると予想されます。

そして、公益社団法人日本歯科技工士会の「2021歯科技工士実態調査」では、
後継者がいない技工所が73.3%、まだ決まっていない技工所が14.0%もあるのです。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

歯科技工士を男女別年齢別にみると、
男性歯科技工士が年齢層が若くなるにつれ激減しているのに対し、
女性歯科技工士は49歳代以下の各年齢層でそれぞれ500人程度で減少していません。

その結果、
相対的に女性歯科技工士の構成割合が増えて、25歳未満では56%と過半数を占めています。

つまり、歯科技工にも女性の時代がやってきているのです。
女性が大部分の歯科衛生士養成校にも変化がおきつつあります。
歯科技工士と歯科衛生士のダブルライセンスを3年間で取得出来る養成校ができたのです。
全国で2校あります。

ダブルライセンスがあれば、自分で印象を採得してすぐに技工物を政策することが可能になり、
制度も適合性も高まり、歯科医院での活用可能性が高くなります。
口腔内に触りながら義歯の調整をすることができ、現場で重宝する人材になるのです。

歯科衛生師養成校は、令和4年度で54.3%が定員割れの状況です。
4年生大学や短期大学卒の資格が得られる養成校では定員を充足していますが、
専門学校は学生集めに苦慮している状況があります。

3年間で歯科技工士と歯科衛生士のダブルライセンスを取得できるという分かりやすい魅力をアピールできれば、
高校生だけでなく、高卒の歯科助手を定期採用している歯科診療所から雇用保険の助成を受けて入学してくる学生が増えるのではないかと考えられます。

弊社のクライアント歯科医院でも、歯科助手を補助金と自医院の奨学金制度を使って歯科衛生士養成校に入れる医院が増えています。

■4.まとめ

歯科技工士の状況の改善対策は、若い人に魅力ある職業にすることに尽きるでしょう。
若年労働人口が減少しているなかで、他の医療専門職よりも魅力ある職業にしていくためには、
年収や勤務環境の改善、社会的なイメージの向上が不可欠でしょう。

また、
若い人が「歯科技工士になって良い会社に就職しよう」と考えるような近代的な経営環境を備えた大型歯科技工所が増えていけば、
歯科技工士という職業の魅力も高まると考えられます。
大手の調剤薬局に勤務する薬剤師のような状況になる可能性があるからです。

3年間で歯科技工士と歯科衛生士のダブルライセンスが取得できる養成校が首都圏や近畿圏にできれば、歯科助手を就学させる医院も増えると考えられます。

その結果、歯科技工士不足に対しても、歯科衛生士不足に対しても、一定の効果がでてくると期待されます。

歯科技工は歯科医療を支える重要な職種であり、歯科医療を直接的に支えている産業です。
将来に向けてより発展できるような対策が急務になっています。

以上