【コラム】
東京オリンピックが折り返し点を迎えました。
史上最多のメダルラッシュになりそうで、
これまで開催に反対していた人々も、選手の応援に転じたようです。

サーフィンやスケートボード、BMXなど新しい種目でもメダルラッシュになりました。
白血病から選手復帰を成し遂げた池江璃花子選手も決勝に進出しました。
8位という結果でしたが、多くの患者さんに希望を与えたと思います。

東京オリンピックが無観客での開催となったにもかかわらず、
新型コロナウイルス感染者数は増加し収束はおろか、拡散しており、
結果的にオリンピックとは何の関係もなかったことが明らかです。

神奈川、埼玉、大阪も緊急事態宣言になりました。
暑い日が続くなか、また緊急事態宣言で飲酒禁止です。
先日、宇都宮へ出張で1泊したのですが、栃木県はまん延防止措置にもなっておらず、
ホテルのレストランで夕食時に、生ビールがメニューにあり驚きました。
もちろん、おいしくいただきました!
かつて普通の日常だったのが、今では貴重な体験になってしまいました(笑)。

暑い中でのマスク着用は息苦しくもありますが、
これ以上感染爆発を起こさせないためにも1人1人が今できる事、
やるべき事をしっかり続けていきましょう。

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2021年度プログラム
■定評ある自費カウンセリングセミナー 
●スタッフ向け 受講料は22,000円(税込・昼食込)です。
1.「歯科カウンセラー養成講座」第2   9月26日(日)9:30~17:00

●ドクター向け 2日間 受講料は220,000円(税込・昼食込)です。
2.「ドクターのための究極の自費増大の話術教室」 9月22日(水)23日(祝)
・講師3名、受講生6名限定です。 ※残り2席です
・心理学をベースにした徹底的なロールプレイで、話術を持ち帰れるセミナーです。

【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ

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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。
このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。
みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日 
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役

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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第422号


【目次】
1.問題患者を我慢しない
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ

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■1.問題患者を我慢しない
どの歯科医院にもクレーマーっぽい患者さん、自分の都合ばかり優先する身勝手な患者さん、遅刻や無断キャンセルの常習患者さんなどがいます。
そして、受付、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手の皆さんは
「この人は困った人だけど、治療してあげないといけない」と思って
誠実に治療を続けているでしょう。

しかし、その結果、診療が押してしまったり、他の患者さんの治療に影響が
でてしまったりすることがあります。
ではどうすれば良いのでしょうか。

■2.他産業でいえばどんなこと?
コールセンターでのクレームはマニュアル化されたクレーム対処法があります。
【クレーム対応のコツ】
・相づちをいれ、相手の言葉を繰り返す、積極的傾聴法
・時間を空けて対応する
・状況に応じて謝罪の言葉を変える

【クレーム対応のNGワード】
・4D言葉「だって」「どうせ」「ですが」「でも」を使わない
弁解、言い訳、反論に当たり更なるクレームに発展する恐れがある
・「絶対」を使わない
・「と思います」などの憶測を言わない

【クレームに備える】
・エスカレーションの仕組みを作る
・通話録音、または通話内容をメモしておく
・過去のクレーマーは社内共有する
いつ起こるか分らないクレームに備えています。

■3.歯科医院ではどうすればよい?
過去の事例をあげましょう。
ある歯科医院の男性患者さんはちょっとヤクザっぽい人でした。
予約をとっても無断キャンセルが多く、突然いきなり来院して診てくれと言ってきます。
勤務医の先生が診ていたのですが、その日は混雑していて2時間待たせてしまいました。
すると、激高して暴言を吐いて帰ってしまいました。
その後で、医院に脅迫電話がかかってきました。
「おまえのところの○○という歯医者を出せ。俺様をどう考えているんだ。今日の事は必ず仕返しするから覚えていろ!」という内容でした。

すぐに私に相談がありましたので、警察に電話連絡するように伝えました。
警察からは、仕返しが懸念されるので女性スタッフを早めに帰宅させるようにという指示をいただいたほか、警察官がその患者さんに電話を掛けてくれ、
その患者さんに二度とこの歯科医院に通院しないことを約束させてくれました。

後で、担当の先生に事情をお聞きすると、いつもあまりに身勝手なので、
当日は混雑していたこともあり、次回からは予約してくれるだろうと考えてわざと待たせたそうです。
しかし、このような患者さんは自分が悪いと思っていないので反省などしないし、平気で繰り返します。
そのたびに、担当医だけでなく受付も介助につくスタッフも嫌な思いをします。
歯科医療は患者さんと医院との診療契約によって行われます。
歯科医師は契約に基づいて誠実に歯科治療を行う義務があり、
患者さんにも誠実に歯科治療を受ける義務があるのです。
この患者さんのように、身勝手で無断キャンセルを繰り返す、突然来院して治療を迫る、医師やスタッフに自分の都合を押しつけて挙げ句の果てに暴言を吐くなどの行為を繰り返している状態は「誠実に歯科治療を受けている」状態とは言えないでしょう。

「信義誠実の原則」が守られない場合は契約は成立しません。このような場合は、毅然とお断りする必要があります。
その結果、医師もスタッフも毎回嫌な思いをしなくてすみます。
このような患者さんがいるとそれを怖がって来院しなくなる患者さんもいたかもしれませんが、その患者さんも戻ってきます。
遅刻も無断キャンセルも減り、診療も円滑に進み、嫌な患者さんがいなくなった後には良い患者さんが初診で入り、やがて良い患者さんばかりが集まる歯科医院になっていきます。

■4.まとめ
問題患者には、このように身勝手で暴力的な患者さんだけでなく、
極度の歯科恐怖症や、痛がり、発達障害とみられる患者さん達がいます。
このような患者さんは悪意があるわけではないのでなんとか対応してあげたくなるのですが、このような場合も、大学病院など引き受ける能力のある専門医療機関に送ってあげたほうが、その患者さんのためになります。

それは、一般の歯科医院のチェアタイムのなかでは患者さんの対応に追われてしまい治療が進まないケースが多いからです。
一般の歯科診療所ではこのような患者さんを診療する義務はないと考えられています。
いろいろな問題患者がいますが、彼らを我慢しないことが、医院にとっても、医師やスタッフ達にとっても、そして、その患者さん達にとってもよい結果に結びつくのです。
院内で話合ってみましょう。

          以上