7月になり、街は夏服の軽装が普通になりました。コロナウイルス感染対策で、常時マスクを着用する生活が続き、夏は特に暑苦しくなっています。患者さんも大変な思いで来院されているでしょう。できるだけ快適に通院していただける医院にしたいですね。そこで、この機会にユニフォームを見なおして、涼しげで、活動的で、洗いやすいものに変えてみませんか?

スクラブをユニフォームとして採用している歯科医院が増えました。例えば、ワンピースの白衣の上にエプロンを着用していると、見ているだけで暑苦しく感じます。着用しているスタッフ達も実際に暑いでしょう。その結果、窓を閉め切って冷房を効かせ過ぎるなどの事態につながりがちです。この機会に涼しい素材やデザインのものに変えてみてはいかがでしょうか。

すでにスクラブとしている医院でも、ネイビーや濃いめの赤系の色を使っている医院が多いように見受けられます。恐らく汚れが目立ちにくいからでしょう。しかし、医師やスタッフの夏の暑さ対策としてだけでなく、患者さんの目に涼しげに映ることを考えると、できるだけ明るくさわやかな色にすることをお勧めします。医院の雰囲気が驚くほど変わるからです。

そのとき、気をつけていただきたいポイントがあります。

一つ目の注意点は髪色です。色落ちして明るくなった髪色はだらしなく見えてしまうからです。歯科医院の髪色は8番がお勧めです。これは銀行の窓口や、航空会社のCAや、地上勤務のグランドスタッフ、総合病院の看護師などの髪色です。「信頼感」を大切にする職業ですので、しっかりしたスタッフに見えるように配慮しているわけです。例えば、インプラントを行なう歯科医院では高度な信頼性をアピールする必要があります。一般の歯科医院も外科処置が中心の医療機関ですので、信頼感を大切にするにはこの髪色がお勧めということになります。

逆に、ホワイトニングサロンや矯正など、おしゃれなイメージを強調した場合には、限度を決めて明るめの色を許容することになります。弊社のクライアント医院では10番までとしている医院がありますが、手入れ不足で脱色してきたような髪色はかえっておしゃれ感がなくなってしまいますので禁物です。髪色はヘアカラースケールとの比較でチェックしましょう。Amazonでも販売していますのでご用意いただきたいと思います。

二つ目の注意点は露出過多です。スクラブは露出が大きくなります。特に胸元の開口部が大きいので、レントゲン撮影などで患者さんの前でかがむと、胸の奥まで見えてしまうことがあります。このため、スクラブの下に、冷感のアンダーウエアを着用しておいていただきたいと思います。

三つ目の注意点は体臭です。夏は薄着になるので特に体臭が気になる季節です。「患者さんは診療中はマスクを外している」ということを忘れてはなりません。歯科は術者と患者さんの位置が近いので体臭には留意する必要があります。毎朝出勤前にシャワーを浴びる、デオドラント剤を使用するなど、エチケットとして気をつけましょう。

新しいユニフォームをみんなで選定するのは、きっと楽しい議論になると思います。そのとき、髪色やみだしなみの新たな基準も一緒に考えてみましょう。そして、院内マニュアルとして残しておきましょう。                               

以上