感染力の強い変異型ウイルスの広がりで、緊急事態宣言やまん延防止措置が多くの地域で発令されています。そのなかで、今年も6月4日から「歯と口の健康週間」を迎えます。例年とは異なって、感染リスクを考慮しながらのイベントを工夫する必要があります。最小限のスタッフや歯科医師の負担で、最大限、患者さんに歯の予防について関心を持っていただける内容を工夫する必要があります。いくつかの企画をご紹介しましょう。

 コロナ禍のイベント開催で考えておくポイントとして、以下の4つの工夫が必要です。

①3密の回避:感染リスクを抑えるために、待合室に患者さんや子ども達が集まり過ぎて「3密」にならないように配慮する必要があります。予約制にする、家族連れは車でお待ちいただく、入り口と出口を別々にするなど。

②感染予防:参加される患者さんの体温確認や手洗い、マスク着用の義務づけなどが必要です。スタッフにもマスクとグローブ着用を義務づけます。これは患者さんに安心感を与えます。

③感染防止用品の準備:感染予防のため、日頃の感染対策に加えて、患者さん用のマスクやグローブ、消毒用アルコール増設、必要箇所へのビニールカーテン設置など、準備をしておく必要があります。

④来場者の健康状態チェック:参加者の検温など、健康状態のチェックや簡単な問診を行います。

コロナ禍の「歯と口の健康週間」イベントのアイデアとは。

「巣ごもり生活のなかで自宅でお一人や親子で楽しんでいただける企画」を工夫しましょう。

1. 患者さんへの歯科衛生用品の割引券プレゼント:6月いっぱい「歯と口の健康月間」にして、6月中に来院された患者さんに、歯科衛生用品の割引券と試供品の引換券をお渡しします。

2.自宅で塗り絵制作:小児患者に、歯にちなんだ塗り絵を渡して、自宅で書いてきていただきます。これを展示して、院長賞、歯科衛生士賞、受付賞などをつけて、来院されたときに、小児向け歯科衛生用品と賞状をお渡しします。

3. 「おとうさん、おかあさんの笑顔」のWEB絵画展:小児患者に、「おとうさんとおかあさんの笑顔の絵」を描いてもらい、写メを撮って画像で提出していただきます。それを集めてホームページ上で、絵画展を開催します。プリントアウトして待合室に展示します。来院されたときに、小児向け歯科衛生用品と賞状をお渡しします。

4. 「こども写真コンテスト」(対象小学生):携帯やスマホで撮影した写真を、データで医院のメールアドレスに送っていただき、ホームページ上で展示会を開催します。プリントして院内に掲示したり、待合室のパワーポイントに映写したりします。親御さんにも子どもさんにも喜んでいただけるでしょう。子ども歯ブラシや歯磨剤をプレゼントします。

 またこの機会に、中断されている患者さんに電話をかけて来院をお勧めしましょう。そして、口腔ケアのウイルス感染症の予防効果と、重症化防止効果を患者さんにしっかりお伝えしましょう。         

                     以上