成功する!歯科医院のマーケティング対策397号
成功する!歯科医院のマーケティング対策397号
【コラム】
新型コロナウイルスは感染拡大が続いており、ますます先が読めない展開になっています。
東京23区、埼玉県、神奈川県、千葉県、大阪府、福岡県に緊急事態宣言がでました。
すでに各地で影響がで始めているようです。
今回は非常時でもあり、弊社のクライアント医院で話し合っている対策をご紹介します。
ご参考にしていただければ幸いです。
また、コロナウイルス感染予防のため、4月26日に開催を予定しておりました、歯科経営改善ゼミナール「輝く歯科スタッフになるために」を中止いたしました。
今年は、前回中止した在宅歯科のセミナーも含めて、ホワイトクロスによるWEBライブセミナーとして、開催する計画です。日時など決まりましたら、追ってご連絡申し上げます。
なお、次のセミナーは、今のところ当初計画どおり開催の予定です。
■■2020年度 「歯科経営改善ゼミナール」プログラム■■
5月24日 「歯科カウンセラー養成講座」
・スタッフを1日で、歯科カウンセラーに養成します。
歯科医師からスタッフに自費説明を振れるようになる、心理学をベースとした、歯科カウンセラー養成セミナーです。修了証を発行します。
6月28日 M&D経営塾「分院経営の成功対策を考える」
~医療法人スワン会元理事長 鈴木純二先生~
大型医院をファンドに売却され、注目を浴びている先生です。
大型化と分院経営の成功ポイントを、事業承継まで含めてお話いただきます。
7月19日 「診療契約の知識とトラブル対策の実務」
・歯科診療契約によってどんな責任と義務を負うのか、医療事故や理不尽なクレームに対してどう対応するか、実務的な知識を解説します。
9月13日 「スタッフが活性化する賃金規定の作り方」
・職能資格制度、役割資格制度など、歯科医院の実態に即した賃金規定の作り方を解説します。
10月25日 「歯科カウンセラー養成講座」2020年第二回
11月22日、23日 究極の自費話術教室セミナー 2020年第二回
11月29日 「スタッフが活性化する人事評価の導入対策」
・冬期賞与のための人事評価の導入対策です。ケーススタディを中心に、歯科衛生士、受付助手の人事評価表を差し上げます。
12月20日 「スピードスタートのための開業対策」
・2021年に開業をめざしている歯科医師のために、成功する開業準備と、スピーディに立ち上げるための対策を解説します。
【会場】 飯田橋レインボービル:東京都新宿区市谷船河原町11
Tel 03-3260-4791 JR・地下鉄飯田橋駅5分
【お申し込み】
https://md-management.jp/improve/
【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
https://md-management.jp/dvd/
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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。
このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。
みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。
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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役
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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第397号
令和2年4月10日
新型コロナウイルスの感染予防対策について
今回は、いつもの様式とは離れて、東京23区、埼玉県、神奈川県、千葉県、大阪府、福岡県に緊急事態宣言がでた折から、院内での感染の防止対策をご紹介します。
ぜひ、院内ミーティングで話し合ってみてください。
1.緊急事態宣言が出ている地域からの患者さんの場合:
発熱しているなど感染リスクが高い患者は診療をお断りしても応召義務違反にはならないと考えられます。
しかし、感染地域から来ただけなど感染が明らかでない状態で診療を拒否することはできません。
1.14日間を経過して、感染がないことを確認してから予約するようお願いする。または、「発熱外来」のある総合病院を紹介する。
2.あるいは、14日経過した日以降の日時で仮予約を入れる。
2.実施事項:
1.エントランスで、すべての患者さんの検温を実施(できれば非接触型体温計を備える)し、37.5度以上の方はお帰りいただく。
お帰りいただいた患者さんの検温日時、検温した担当者の氏名と体温をカルテに記録しておく。
後日、応召義務違反などのトラブルに備えるために証拠を残しておく。
2.毎日、医師・スタッフも検温し記録する。感染防止体制をとっているという証拠を残しておく。
3.患者を導入したら、すぐにうがいをしていただく。(イソジンなど。)
口腔内のウイルスが減少し、かつ洗い流されるためエアロゾルの発生を減少させられる。
4.在宅歯科診療は、毎日、医師・タッフが検温して記録し、施設、ケアマネージャーに説明する。
誤嚥性肺炎の死亡リスクのほうが、covid19の死亡リスクより高いこと、プラークを除去することでウイルス感染リスクを減少させられることなど、口腔ケアと歯科治療の重要性を説明する。
5.定期予防の患者さんからのキャンセルは、5月6日以降へアポイント変更をしていただく。
6 .お痛みや脱離の初診急患は、体温が37.5度以上、または咳や味覚異常がある場合はお帰りいただくことをお伝えする。
7 .小児の診療にあたっては、感染予防のために、おもちゃや本はすべて片づけてDVDの視聴だけにする。
必要がある場合はご自分のおもちゃや絵本を持参していただく。
3.患者数が減少してきた場合:
1.在宅勤務を指示する。歯科衛生士や歯科助手に対して、症例発表の資料、ブログ、院内報、マニュアル、イベントの企画や制作物作成など在宅でできる業務を指示する。
2 .患者数をみながら有休の指定取得などによる出勤調整を行なう。
休みたい人からシフトをみながら有休を取得させるが、希望者がいない場合は医院から指定する。
3 .医師・スタッフの感染予防のため、休日の外出抑制をお願いする。
4 .夜間の患者数が減少してきた場合は、診療時間の短縮を検討する。
5 .予約は、確実に来院していただける患者に限定する。
6 .都心に勤務するサラリーマンやOLの急患が想定されるため、歯科医師から急患対応ができる時間を朝礼時に受付に伝えておき、円滑に対処できる体制をとっておく。
7 .患者数が3割減になった場合は、2チームの交互診療体制をとって、万一の際の休診リスクを低下させる。(1日の消毒で、感染者と接触していない医療チームによる診療開始が可能になる)
4.発病時の対策:
1.医師やスタッフの体調不良の場合:すぐに自宅で静養する。
院内感染を防止するために無理に出勤しないでください。
37℃程度の微熱が続いて3日経過しても回復しない場合は、医療機関を受診する。(インフルはすぐに高熱になるので違いが分かります。普通の風邪は3日もすると回復するのでCOVID-19との違いが分かります)
2.家族の感染が明らかになった場合:医師やスタッフのご家族が、医療機関を受診して感染が明らかになった場合は、本人も14日間は休む。
有休消化としますが、不利益にならないように検討します。
3.医師やスタッフ本人の感染が明らかになった場合:行政に報告する。
保健所による消毒が開始された場合は、14日間程度休診になる可能性があります。このため2チーム制を検討します。
4.一人暮らしの医師、スタッフの重篤な体調不良に備え、緊急連絡や医療機関への同行などの介護体制をとっておく。電話に出ない、LINEに応答がない場合など。
5.勤務医やスタッフの休業補償について:
1.政府の休業補償制度もできているので、社労士、顧問会計士などと検討し、
従業員の皆さんの生活が守れるように最大限の努力を行います。
2.本人が感染して休業する場合は、健康保険の傷病手当金で1日分の7割程度を受給できます。
6 . 休診が1カ月以上続くことが確実になった場合:
1.常勤スタッフで有給休暇がある場合
有給休暇の指定取得を実施する(前年からの繰り越し分から消化させる。
ただし、年間5日は自由に取得させる必要があるため残す必要がある)。
2.常勤スタッフの有休がなくなった場合
自宅待機として、平均賃金6割以上を支払う。政府の保証制度が活用できる場合もあるため、とりあえずは6割以上を支給する。
また、コロナによる休業の場合は皆勤手当をカットしないなど、スタッフが無理をして出勤しないように対策を講じる。
3 .パート従業員の場合
パート従業員といっても簡単に解雇できない。
・平均賃金または1日分の6割の多い方を支払って、有休消化させる
・平均賃金の6割を支払って自宅待機させる
・休診後も通常診療に戻るのに時間がかかる場合、雇用契約を締結しなおして週4日勤務を週2日勤務など、出勤日数を減らすようお願いする
7.診察室での感染予防対策:
1.ゴーグルを着用する:診察室内はエアロゾルによる空気感染のリスクに配慮する必要があります。
マスクとグローブの着用に加えて必ずゴーグルを着用する必要があります。
2 .スクラブは露出部分が多いので、術者には長袖の白衣または予防着(繰返し洗えるもの)、
あるいはスクラブの下に着用する首まである長袖シャツなどを2着支給して毎日洗濯して着用することを義務づける。
3.口腔外バキュームを活用する:積極的に口腔外バキュームを活用する。患者さんの口元で微細な飛沫を吸収するので、診察室内の空気汚染を最小限にすることができる。
4.空気清浄機を稼働する:空気清浄機を設置して常時稼働させます。
5.換気する:診察室の窓やドアを開けて、患者さんの導入退出に合わせて一定時間の換気を行なう。
花粉症の患者さんには、一言おことわりしておく。
6.グローブや器具を患者ごと交換する:接触感染を防止するために、必ずグローブを患者さんごとに交換する。
ハンドピースや器具の滅菌と患者ごと交換は当然です。
7.歯科医師は、飛沫感染を減少させるため、タービンではなく、できるだけ五倍速を使用する。
8.歯科衛生士は、飛沫感染を減少させるため、超音波スケーラーではなくハンドでのスケーリングを心がける。
9.飛沫感染を予防するため、エアーフローは当面使用しないようにする。
10.抜歯などの観血処置は、しばらく延期する。
11.滅菌、消毒をきちんと実施する。
バーやリーマー、ファイルなども感染源になります。きちんと滅菌する。
また、ユニットやドアなども毎回清拭してから患者を導入する。
以上、院内でのミーティングで話し合っていただければ幸いです。
おわり