【コラム】

12月に入りました。
比較的暖かな日が続いていますが、年末を控えて慌ただしくなってきました。

そのなかで、12月2日からマイナ保険証が本格的に運用を開始されました。
とはいえ、実際に使われているのは20%未満で、見切り発車です。

保険証は、1年間は有効期限までは使えますが、再発行されなくなります。
代わりに資格確認書が発行されますが、保険証とほぼ同じものです。

来年7月には国民健康保険の切り替え時期を迎えます。
再発行されないことで、高齢者を中心に混乱が起きる可能性があります。

弊社クライアント医院に、どんな不安があるのか、アンケート調査を実施しました。

アンケート結果から、色々な不安があることが分かりました。
その不安と対策を、ホワイトクロスにアップしています。
https://www.whitecross.co.jp/articles/view/3352

ぜひご覧いただければと思います。

さて、
来年 1月26日(日)に恒例の新春セミナーを開催します。
13:00~17:00 
会場は、飯田橋レインボービル 
受講料は、1名様 5,500円(税込)です。

代表 木村泰久が、歯科経営を取り巻く環境変化と、最新の対応方向を分かりやすく解説します。
セミナー終了後に、近傍で賀詞交歓会を開催します。会費5,500円(税込)です。
ぜひご参加ください。

(1)来年度の歯科経営改善ゼミナールのご案内です。
令和7年度は、実務的な内容のセミナーです。参考にしていただけると思います。
興味のある回だけご視聴いただけます。ぜひご検討ください。
●すべてWEBセミナーです。
受講料:1名様 各回6,600円(税込) 
16:00~17:30または録画視聴 ※視聴期間 各1ヶ月                              
2月13日 「これがポイント!口管強の取得対策」 
3月13日 「これがポイント!予防歯科の導入対策」  
5月15日 「これがポイント!歯科医師、スタッフのための正しい言葉遣いと電話応対」
7月17日 「これがポイント!自費増大対策の進め方」
9月18日 「これがポイント!歯科人材の採用と採用選考のポイント」 
10月23日 「これがポイント!患者トラブル防止の説明書、契約書と同意書の作り方」
11月20日 「これがポイント!診療契約と個人情報、応召義務、カルテ開示への対応」

(2)【M&D経営塾】 6月15日(日) 13:00~17:00 
会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 11,000円(税込)
セミナー終了後に、近傍で懇親会を開催します。会費5,500円(税込)
・テーマ 「歯科医院の事業承継とM&Aの成功ポイント」
・ゲスト講師:日本歯科医療投資㈱ 代表取締役・歯科医師 水谷 友春 先生
・事業承継を考える時期に来た医院が増えています。計画的に準備を開始しましょう。

(3)歯科助手向けセミナー
【歯科助手養成講座】4月27日(日)10:00~17:00
会場:飯田橋レインボービル  受講料:1名様 25,000円(税込)昼食付
院内ではできない歯科助手向けの養成講座です。
むし歯、歯周病からインプラント、矯正まで解説します。
新入社員と、2年~3年目の受付・助手の「学びなおし」に最適です。
「当日のプログラム」
10:00~12:00 歯科医療の基礎知識 
13:00~15:00 接遇の基本 挨拶、姿勢、電話応対、敬語など
15:00~17:00 歯科技工士による石膏注ぎ実習 1時間
清潔管理の基本講習  1時間

(4)自費カウンセリング能力開発セミナー
定評あるM&Dの自費話術セミナー。自費率アップの決め手です。
1.【M&D歯科カウンセラー養成講座】
会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 30,000円(税込・昼食付)
第1回 5月11日(日)9:30~17:00
第2回 10月19日 (日) 9:30~17:00 
※各回定員20名。打率90%の歯科カウンセラーも誕生しました。

2.【歯科医師のための自費話術研修】   
第1回 7月20日(日)10時-18時 & 21日(祝月)9時-17時 ABC渋谷東口駅前会議室(予定)
第2回 11月23日(日)10時-18時 & 24日(祝月)9時-17時 新横浜コートホテル(予定)
定員4名様、2日間の集中研修です。   
受講料:1名様 198,000円(税込)昼食・説明ツール・懇親会込     
講師: (株)M&D医業経営研究所 代表取締役  木村 泰久 
医療接遇アドバイザー 小山 美由紀 

※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
https://md-management.jp/dvd/

※歯科経営改善ゼミナール
https://md-management.jp/improve/

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では、メルマガを始めさせていただきます。

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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社M&D医業経営研究所 代表取締役

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成功する!歯科医院のマーケティング対策 

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「 滅菌済み基本セットのレンタルサービスが始まった 」

【目次】

1.はじめに
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ

1.はじめに
もし、滅菌消毒が外注できたらどうでしょうか。
それに近いサービスが始まっています。
それが、
滅菌済み基本セットのレンタルサービスです。
北海道を中心に活動していた企業が、全国に領域を拡大してきました。
 
■2.他産業でいえばどんなこと?

総合病院では、何百床もの病床を備えており、外科処置も頻繁におこなわれます。
この外科器具の滅菌消毒のために工場のような消毒室を整備し、全ての処置に対応できるだけの器具を備えています。
そして、汚染された機器を回収し、滅菌消毒してパッキングして元の位置に戻すために何人ものクリーンスタッフを雇用しています。

しかし、このサービスを院内で代行する業者に外注する病院が多いのが実情です。

このような業者は、基本的な器材を院外の消毒工場で洗浄・滅菌してパッキングして届けることで効率化を図ってきました。中央消毒工場を都市近郊に設置し、自社の車両で巡回して汚染機器を回収し、新しい機器を届けて回るという形態です。

私は昨年、この分野のトップ企業である、日本ステリ株式会社の神奈川県大和市にある大和センターを見学させていただく機会を得ました。
大型の工場に多くの総合病院から汚染された器具が集まり、それを仕分けて、洗浄し、滅菌設備に投入する作業です。驚いたのが、意外に手作業が多く、大勢の作業員が働いていたことです。超大型のオートクレーブなどにも驚きました。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

歯科医院で使用する器具はハンドピースから、バー類、リーマーやファイル、鉗子など多岐にわたります。
サイズもさまざまで、歯科医師によってよく使う器具や番手も違ってきます。
それぞれの歯科医院で取り扱っている器具を全て、その医院ごとに管理して回収し、滅菌消毒して元通り返すとなると、その医院でかかっている時間に回収と配送の時間が余計にかかり、その経費がかかるため不採算になります。

このため、基本セットだけの洗浄、滅菌・消毒サービスに限定している企業があります。
そして、この企業は基本セットをレンタルで用意してくれます。
レンタルなので器材の劣化・破損の修理や補充はこの企業が行います。
つまり依頼すれば今後、基本セットの器具を買い足す必要がなくなるわけです。

この会社は、エア・ウォーター東日本メディエス株式会社です。
定期的に(週3回)巡回して滅菌消毒済みの基本セットを届け、代わりに汚染された基本セットを持ち帰るという流れです。

歯科医院には次のようなメリットが考えられます。
1.スタッフの負担軽減
基本セットは最も数量が多く、ウォッシャーディスインフェクターにかけて、オートクレーブに入れる手間も大変です。また、滅菌パックにシールする作業も面倒で、オートクレーブに入れても場所を取るため回数を回さなければなりません。これが、ミラー、ピンセット、探針、バキューム、エキスカに分けて回収箱に入れるだけで済むのです。

2.スタッフ数の削減が可能になる
基本セットの洗浄滅菌が外注化されると、残るのはリーマーやファイル、鉗子類などだけです。ディスポできるものもあります。クリーンスタッフの削減が可能になると考えられます。

3.基本セットの補充が不要になる
歯科用ミラーは傷がつきやすく一定期間で交換する必要があります。その他の器具も曲がったりすれば交換が必要で、定期的に補充する必要があります。ダメになったものを除け、発注部数を決めて注文し、納品を確認するという作業が基本セットについては不要になります。

4.滅菌消毒のレベルが安定する
オートクレーブに詰め込みすぎて滅菌が不十分になったり、汚れた器具の置き場を間違えてうっかり滅菌前のものを使用しそうになったりなどの事態が起きがちですが、外注することで滅菌品質が安定し、このような事態も防止できます。
 
■4.まとめ 

このように便利なサービスですが、十分に経済性を計算してみる必要があります。医院の規模によってかなり変動するからです。
1) まず、基本セットはレンタルですので、現在の年間の消耗数を計算する必要があります。
2) 次に、スタッフが基本セットの洗浄・シール・滅菌にかかっている時間を計測し、時給に換算して人件費の削減額を試算する必要があります。
3) そして、基本セット用の滅菌パックの削減額、ウォッシャーディスインフェクターとオートクレーブの使用回数の減少による再調達費の削減額などを計算する必要があります。
4) この1)+2)+3)の合計金額と、料金と見積もり金額とを比較して、経済性を判断することになります。

なお、この企業では月使用300セット以上からの契約になるそうです。
これは1日15セット×20日=300セットという計算です。
基本セットをレンタルに切り替えることで不要になる器材も規定価格によって買い取ってくれるそうです。

いずれ、貴医院の近くでもこのサービスが開始されると思います。
その際、使えるかどうかの判断のために、まず、滅菌消毒にかかっているスタッフの時間と人件費を計算するところから始まります。この機会に計算してみましょう。

歯科助手の採用難が続いている折から、こういったサービス採用を考える医院も増えていくと考えられます。

以上

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【発行者】医業経営コンサルタント 木村 泰久