【コラム】

ゴールデンウィーク明けの5月8日(月)から新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類感染症に変更されます。
それに伴い、法律に基づく外出自粛は求められなくなり、個人の判断に委ねられます。

医療機関や高齢者施設等に対しては、新型コロナウイルスに罹患した従事者の就業制限を慮するよう求めています。

以下、厚労省のホームページより引用します。

(1)外出を控えることが推奨される期間

 ・特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことから、発症日を0日目として5日間は外出を控えること
 ・5日目に症状が続いていた場合は、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快して24時間程度が経過するまでは、外出を控え様子を見ることが推奨されます。症状が重い場合は、医師に相談してください

(2)周りの方への配慮

 ・10日間が経過するまでは、ウイルス排出の可能性があることから、不織布マスクを着用したり、高齢者等ハイリスク者と接触は控える等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう
  発症後10日を過ぎても咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、マスク着用など咳エチケットを心がけましょう

また、5月8日以降の「濃厚接触者」の取扱については、以下のように記載されています。

一般に保健所から新型コロナ患者の「濃厚接触者」として特定されることはありません。
また、「濃厚接触者」として法律に基づく外出自粛は求められません。

厚労省の専門家会議では、
「GW明けに第9波が来そうだ、それも第8波より大規模になるおそれがある、過去2年の傾向から、ゴールデンウィーク明けに拡大して、その後いったん減少してから再び夏に向けて拡大があり得る」と見解を発表しました。

歯科医院は医療機関です。
体調管理、マスク着用など感染予防対策を続けていきましょう。

**********************

【2023年度プログラム】
6月25日(日)14:00~17:00 「M&D経営塾」創業20周年記念 特別講演
               ゲスト講師:WHITE CROSS株式会社
代表取締役CEO・歯科医師 赤司征大先生
受講料:11,000円(税込)
会 場:飯田橋レインボービル 1階C会議室

【2023年度 WEBセミナー】 各回16:00~17:30
5月18日(木) 「事例で分かる!診療契約と法律の知識」
7月13日(木) 「事例で分かる!分院展開と規模の拡大」
9月14日(木) 「事例で分かる!清潔管理と滅菌消毒」
10月19日(木) 「事例で分かる!人事評価の進め方」
11月  9日(木) 「事例で分かる!指導監査の現状と対策」
受講料:各回6,600円(税込)
受講方法:オンタイムまたは録画視聴からお選びいただけます

【2023年度自費セミナー】
1.ドクターのための究極の自費話術教室
第2回 10月8日(日)、9日(月祝)
受講料:275,000円(税込・昼食込)
会 場:【予定】アットビジネスセンター渋谷東口駅前会議室
定員6名

2.歯科カウンセラー養成講座
第1回 6月11日(日)9:30~17:00
第2回 10月29日(日)9:30~17:00
受講料:27,500円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定員20名

【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ

*****************************

では、メルマガを始めさせていただきます。
───────────────────────────────────

【メルマガの主旨】

優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。

優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆

【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

成功する!歯科医院のマーケティング対策 第462号

【目次】
1.歯科医師の採用対策を考える
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ

---------------------------------

■1.歯科医師の採用対策を考える

求人サイトグッピーから、東京の正社員勤務医の月額最低募集賃金をみると、
2022年1月は、月額50万円~が39件と最多、次に60万円~が30件となっています。
最高では120万円を提示している医院もありました。

2023年1月は、同じく月額50万円~が最多で44件、次に40万円、30万円と続いています。
構成比を比較してみると、月額50万円以上の比率が55.4%となっており、
50万円以下では採用できないとみられます。

若い歯科医師を採用しようと考えるとき、
彼らがどんなことに関心を持っているかを考える必要があります。

彼らは次のような項目に関心を持っているようです。
1.何年目までにどんな技術を習得できるのか
2.給料はいくらか、何年目にどのように昇給するのか
3.休めるのか、有休はあるのか
4.卒後研修は受けられるのか、診療介助の体制があるのか、など働きやすさ
5.その他、院内旅行、課外活動などの福利厚生

「あまりにも意識が違いすぎて腹が立つ!」とおっしゃる先生もいると思いますが、これが現実です。

■2.他産業でいえばどんなこと?

一般企業では、コロナ禍により合同就職説明会がなくなり、
オンラインでの対応にシフトチェンジしました。

以前は合同就職説明会で関心のある企業ブースを訪ねるだけでなく、
興味が無かった企業にも接触する機会がありました。
そこで、よい企業を発見して就職を決める、ということもあったのです。

しかし、オンラインが主流になった昨今、こうした機会が減ってしまいました。
ごく一部の大手有名企業は変わらず人気ですが、それ以外の企業にとっては、
「どう学生とコンタクトをとるか」が大きな課題になっています。

これは歯科医院も同じです。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

臨床研修1年目の歯科医師を獲得するには次のような対策が必要になっています。
1.ホームページの採用ページを強化する
2.グッピーの歯科医師採用ページの内容を工夫する
3.出身校の後輩との接点を増やす
4.出身校の教員との接点を増やす
5.臨床研修施設を目指す
6.クラブ活動の後輩の一本釣り
7.アルバイトで週1から来てもらう

また、中途採用にあたっても注意点があります。
1.人材紹介会社は避ける

やむを得ず人材紹介会社を活用する場合があります。
そのままでは就職できないような歯科医師を紹介してくることがあるので、要注意です。

例えば、鬱病の歯科医師、過去に交通事故で腕に障害が残っていた歯科医師、人格障害がありスタッフと協働できない歯科医師、治療スピードが遅く技術が拙劣な歯科医師、などです。

採用したものの、数カ月で辞めていただきました。

2.高齢求職歯科医師の実態

求人サイトから高齢の歯科医師が応募してくるケースが増えています。
自分の開業医院を閉鎖して、勤務医として第二の人生を考えているケースが多いのですが、残念ながら治療技術が我流であったり、古い治療技術のままだったりします。
目がよく見えないなど院内で戦力になっていただけないケースも散見されます。

また、社会保険に加入してこなかったため、厚生年金保険料を控除することに抵抗を示す人も多いようです。

この場合は業務委託契約を締結する必要があります。
給与所得の源泉徴収をしないでくれなどの要請をしてくる先生もいます。

業務委託契約書を交わす、社員との違いを明確にしておく、などの対策をしなければ税務監査で指摘されることになります。

■4.まとめ

数年前までは、専門医を目指すには専門医のいる医院に就職して、
師弟制度のように研鑽を積み、給料は最低限というのが常識でした。
しかし、もうそんな若手歯科医師は残っていないと考えなければなりません。
空前の勤務医採用難が起きているからです。

そんななかで、募集もしていないのに毎年数人の若手歯科医師から申込みを受ける歯科医院があります。

一つの例では、ユニット台数が6台という手頃なサイズで、
シフト制による完全週休2日制での年中無休、院長が40代で若くて勉強熱心です。

院内外の研修制度も充実しており、定期予防管理型で歯科衛生士も多く、受付助手も充実していて介助が受けられ、
同好会的で楽しそうな雰囲気のホームページを持っています。

恐らく「この医院に勤務すれば楽しそうで勉強になりそうだ」という雰囲気を感じるからだと想像されます。

これからも勤務医の採用難は激化すると予想されます。
賃金水準だけでなく、働きやすさ、将来の技術習得など、分かりやすい募集広告を考える必要があります。

以上