成功する!歯科医院のマーケティング対策 449号
ここ数日急に寒い日がでてきました。
これから、脳卒中のリスクが高くなる季節を迎えます。
風呂に入るときなど、お気を付けいただきたいと思います。
この1年ほどの間に、私のクライアント歯科医院の院長や友人が、4人も、脳内出血や脳梗塞で入院しました。
幸い、どの方も一命はとりとめましたが、お一人は意識がもどらないまま闘病しています。
他の先生方は退院されましたが、お一人はまだリハビリ中で後遺症が案じられています。
2020年の日本人の死因は、1位:悪性新生物(27.6%)、2位:心疾患(15.0%)、
3位:老衰(9.6%)、4位:脳血管疾患(7.5%)、5位:肺炎(5.7%)、
6位:誤嚥性肺炎(3.1%)、7位:不慮の事故(2.8%)、8位:腎不全(2.0%)、
9位:血管性等の認知症(1.5%)、10位:アルツハイマー病(1.5%)となっています。
歯科医師は一人院長が多く、勤務医がいる医療法人でも院長が倒れると医院の診療体制が根幹から揺らいでしまいます。
今回は皆さんにお気を付けいただきたいと思い、脳卒中と予防について特集します。
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【2022年度プログラム WEBセミナー】各回16:00~17:30
11月17日(木) 「モチベーションを高める給料賞与の払い方」
12月15日(木) 「何とかしたい! 問題職員対策の進め方」
受講料:各回5,500円(税込)
受講方法:オンタイムまたは録画視聴からお選びいただけます
【2022年度自費セミナー】
1.歯科カウンセラー養成講座
第2回10月30日(日)9:30~17:00
受講料:22,000円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定員20名
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【2023年度自費セミナー】NEW
1.ドクターのための究極の自費話術教室
第1回 2月22日(水)、23日(木祝)、※残席3。お早めにお申込みください。
第2回 10月8日(日)、9日(月祝)、
受講料:220,000円(税込・昼食込)
会 場:【予定】アットビジネスセンター渋谷東口駅前会議室
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2.歯科カウンセラー養成講座 ※日程を変更しました
第1回 6月11日(日)9:30~17:00
第2回 10月29日(日)9:30~17:00
受講料:22,000円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定員20名
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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役
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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第449号
【目次】
1.脳卒中のリスクに留意しよう
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
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■1.脳卒中のリスクに留意しよう
脳卒中の症状とは?
とにかく受診までのスピードが命であり、
心あたりがある場合は「すぐに救急車を呼べ」といわれています。
毎日診療予約やレセプト、事務作業などに追われて
時間を取ることができない歯科医師が多いとは思いますが、
次のような症状が突然起きた場合は、脳卒中になっているか、発症しかかっているサインであり、すぐに専門医療機関を受診しましょう。
【脳卒中の症状】
1.片方の手足・顔半分の麻痺・しびれが起こる(手足のみ、顔のみの場合もある)。
2.呂律が回らない、言葉がでない、他人の言うことが理解できない。
3.力はあるのに、立てない、歩けない、フラフラする。
4.片方の目が見えない、物が二つに見える、視野の半分が欠ける。
5.片方の目にカーテンがかかったように、突然一時的に見えなくなる。
6.経験したことのない激しい頭痛がする。
米国脳卒中協会では、脳卒中を疑う人を見たら、3つのテストをするように勧めています。
3つの症状、顔(Face)、腕(Arm)、ことば(Speech)の頭文字を取ってFASTと読んでいるそうです。
■2.他産業でいえばどんなこと?
国立研究開発法人国立循環器病研究センターによれば、
「脳卒中とは脳の血管が破れるか詰まるかして、脳に血液が届かなくなり、
脳の神経細胞が障害される病気で、より早期(発症して4.5時間以内が目安です)に
治療を開始すると後遺症が軽くなることがある、救急疾患」とされています。
原因によって、1)脳梗塞(脳の血管が詰まる)、2)脳出血(血管が破れる)、3)くも膜下出血(動脈瘤が破れる)、4)一過性脳虚血発作(TIA)(脳梗塞の症状が短時間で消失する)の4つに分類されています。
バスやタクシーなどのドライバーは労働安全衛生法に基づき、
健康管理のため、3種類の健康診断が義務付けられています。
1.雇い入れ時の健康診断、2.定期健康診断、3.特定業務従事者の健康診断
多くの企業では、ドライバーの健康診断を年2回行なっているそうです。
健康管理が業務遂行の上でとても重要だからです。
■3.歯科医院ではどうすればよい?
脳梗塞の前兆を日常的に意識しておく。
脳梗塞の前兆を日常的に意識しておくと、より早く対処できるようになります。
私は、歯科医師には職業がら脳卒中になりやすい要因があるように思います。
例えば、50代を過ぎた歯科医師には、次のような経験がある方が多いのではないでしょうか。
1.終日、不自然な姿勢で、30~50cmという至近距離で、小さな歯牙の一部分を見つめながら、50ミクロンもの細かな精度でハンドピースなどを使っています。
視神経にも、肩にも、首にも、腕にも、腰にも、膝にも、脊柱にも強い負荷がかかっています。
身体に悪い影響がないわけがありません。
原因不明の肩こりや腰痛、めまいや手足のしびれ、震えなどが起きた経験のある歯科医師は多いと思います。
2.一日中、不自然な姿勢でドクターチェアに座っており、
準備や片付けは助手がしてくれるので、ほとんど歩くことがありません。
ペダルを押す力を加減する必要があるのでずっと右足と腰が緊張しています。
歩き方がフラフラして、障害物がないのにつまずいたり、
階段や段差で片方の足が引っかかったりした経験のある先生は多いと思います。
3.ハンドピースやリーマーに力を入れすぎないようにコントロールしながら、
終日手と指先に神経を集中して使い続けています。
指先が思うように動かなくなったと思ったり、字が汚くなったと自覚したりしている先生も少なくないはずです。
4.レセコンを操作しながら、簡単な点数の計算がとっさにできなくなったり、
当日何をするつもりだったか、前回の治療計画をみなければ思い出せないことが
多くなったと感じるケースが増えているのではないでしょうか。
5.患者さんに説明するとき、その内容がよくない検査結果だったり、
高額の自費の説明で、患者さんの否定的な反応が予見される場合など、
顔や唇がしびれていると感じたり、ろれつが回りにくいと感じたりした経験があるのではないでしょうか。
6.昼食をとるときや夕食を食べるときに、飲み物や食べ物が飲み込みにくいと感じたり、痰がからんだり、むせたりすることはないでしょうか。
あるいは、診療中にスタッフを呼ぶときに、声がうまく出ないと感じるようなことが増えていないでしょうか。
実は、これらは全て軽い脳卒中の前兆です。
心当たりのある先生が大勢いらっしゃると思います。
「過労かな」などと軽く考えないで、早く検査を受診していただきたいと思います。
脳卒中は、命を亡くしたり重篤な後遺症が遺ったりする恐ろしい病気です。
脳卒中の前兆をまとめておきます。日常的に出ている場合は、
脳の血管に何らかの異常が出始めています。
特に、高血圧や心筋梗塞などの既往症がある場合は、すぐに病院を受診していただきたいと思います。
■4.まとめ
脳卒中を予防するには。
脳卒中の5大危険因子は、高血圧、糖尿病、脂質異常、不整脈、喫煙です。
このほかにも、加齢、肥満、過度の飲酒、運動不足などが脳卒中の危険因子とされています。
そして、大切なのは過労になったり、ストレスを抱えすぎたりしないことです。
患者が増えている医院では、勤務医やスタッフ不足に悩まされ何列も並行して治療に追われます。
患者数が少ない場合は、賃金や賞与の支払、借入返済など将来への不安が大きなストレスになります。
ご家庭の問題でストレスを抱えるケースもあるでしょう。
これが5大危険因子の引き金になって、ある日突然に発症する可能性があるのです。
脳梗塞は冬に多く発生します。
暖かな部屋からいきなり寒い浴室やトイレに入ったり、若い勤務医やスタッフ達とサウナに入って水風呂に飛び込んだりすると、一気に血管が収縮して脳卒中を発症する危険があります。
「歯科医師は職業柄、脳卒中のリスクが高い」と考えて、これからの季節は特に注意していただきたいと思います。
5大危険因子に気を付けるとともに、ストレスの解消と適度な休養が大切です。
最低でも毎週1日は診療を休みましょう。
そして、旅行やゴルフをしたり、温泉に入ったりするのも有効でしょう。
ウォーキングやジョギングなどの運動を継続して行うこと、
そして過労と睡眠不足を避けること、効果的なマッサージを受けることなど、
積極的にリフレッシュを心がけていただきたいと思います。
以前にも書きましたが、「人生があと1年しかない」としたら、先生は何をされたいでしょうか。
「仕事があるから」と言い訳にして後回しにしてきた多くのことについて、
「なぜできるときにやらなかったのか」と後悔しても遅いのです。
人生は一回しかありません。
悔いのない人生を送るためにも、健康と人生のかけがいのない時間を自分のために使うことを感がえていただきたいと思います。
先生が倒れると、診療ができなくなって患者さんに迷惑をかけるだけではありません。
ご家族の生活も、スタッフの生活も成り立たなくなってしまいます。
くれぐれもご留意いただきたいと思います。
以上