成功する!歯科医院のマーケティング対策448号
【コラム】
令和3年度 概算医療費の動向が厚生労働省から発表されました。
令和2年度の概算医療費は42.2兆円で、
金額で▲1.4兆円の減少となり過去最大の減少となりました。
しかし、令和3年度は44.2兆円で、対前年比で4.6%の増加となりました。
対前々年比では43.6兆円から44.2兆円まで0.6兆円の増加です。
1年当たりに換算すると0.3兆円の増加です。
コロナ前の3年間は、高齢化による医療費の増大を受けて0.7兆円増加していました。
これまでのトレンドに戻りつつあるということでしょう。
年齢別にみると、75歳未満が1.5兆円+6.4%、
75歳以上は0.4兆円の増加で+2.4%と、75歳未満のほうが増加しています。
これは、今後も医療費の増大に歯止めがかからないということでしょう。
歯科は回復しているようですが、
弊社のクライアント歯科医院でも
新型コロナウイルスに感染した歯科医師やスタッフがでたり、
濃厚接触者となって急に休暇を取得する歯科医師やスタッフが続出したりして
診療体制に影響をうけました。
年末年始を控えて第8波の感染拡大が起きることが予想されます。
来年以降もこのような状態が継続することを見越して、WITHコロナ時代の
歯科医院経営を模索していく必要があるでしょう。
厚労省ホームページに以下の一節が掲載されています。
「健康な生活のためには、お口の健康管理も重要です。
定期的な管理が中断してしまうと、う蝕(むし歯)や歯周病が悪化したり、
高齢者では、お口のケアが十分にできないことで、
誤嚥性肺炎のリスクが高くなってしまう恐れがあります。
・・・中略・・・
かかりつけ医・かかりつけ歯科医に相談しながら健康や持病を管理していくことが
新型コロナウイルス対策にとても重要なため、心配な場合は、
まずはかかりつけ医・かかりつけ歯科医に相談しましょう。」
歯科医療による新型コロナウイルス感染症の予防効果と重症化防止効果を
繰り返し社会に広報すること、
これまで以上に感染防止対策に努めるほか、
SPTやP重防など定期予防の患者を増やし、
安定的に来院してくれる患者を確保して行くことが重要でしょう。
さらに、採算性の高い自費治療を増やすことが重要です。
それは医療費が再び増大するなかで、
薬価を犠牲にして保険診療報酬のプラス改定を続けられなくなっているとみられるためです。
今後ますます歯科医師やスタッフのカウンセリング能力の向上、
歯科カウンセラー養成の重要性が増していくとみられます。
来年度の「ドクターのための究極の自費増大話術教室」の日程が確定しました。
今月のセミナーで、累計100名となりました。
来年は、
2月22日(水)23日(木祝)、 ※すでに残席3です。
10月8日(日)、9日(月祝)、
の2回開催の予定です。
受講生6名という少人数セミナーです。
お早めにお申込みください。
また、2023年度の歯科カウンセラー養成講座は、
第1回 3月26日(日)9:30~17:00
第2回 10月29日(日)9:30~17:00
の予定です。
受講料:22,000円(税込・昼食込)、
会 場は、飯田橋レインボービル
定員20名です。
お早めにお申込みください。
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【2022年度プログラム WEBセミナー】各回16:00~17:30
10月13日(木) 「スタッフを育成する人事評価制度の導入」
11月17日(木) 「モチベーションを高める給料賞与の払い方」
12月15日(木) 「何とかしたい! 問題職員対策の進め方」
受講料:各回5,500円(税込)
受講方法:オンタイムまたは録画視聴からお選びいただけます
【2022年度自費セミナー】
1.歯科カウンセラー養成講座
第2回10月30日(日)9:30~17:00
受講料:22,000円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定員20名
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【2023年度自費セミナー】NEW
1.ドクターのための究極の自費話術教室
第1回 2月22日(水)、23日(木祝)、※残席3。お早めにお申込みください。
第2回 10月8日(日)、9日(月祝)、
受講料:220,000円(税込・昼食込)
会 場:【予定】アットビジネスセンター渋谷東口駅前会議室
定員6名
2.歯科カウンセラー養成講座
第1回 3月26日(日)9:30~17:00
第2回 10月29日(日)9:30~17:00
受講料:22,000円(税込・昼食込)
会 場:飯田橋レインボービル
定員20名
【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング
対策が必要です。
このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。
みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。
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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役
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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第448号
【目次】
1.歯科医院のための人事制度の構築
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
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■1.歯科医院のための人事制度の構築
やる気の続く賃金制度とは?
せっかく採用したスタッフがすぐに退職してしまうという悩みを聞くことが多くなりました。
せっかく養成したスタッフが2~3年で退職してしまうのです。
大切なのは、人事労務管理における3つの基盤づくりです。
一つは、院内コミュニケーションを整えることです。
院内の情報伝達が円滑に流れるシステムを作るのです。
コミュニケーションには、公式のフォーマルな流れと、忘年会などインフォーマルな流れがあります。
これを両方とも整える必要があります。
二つ目は、院内組織を作ることです。
歯科医院では4人程度が管理スパンの限界です。
これは、院長が自分の診療に集中しており、ほとんどマネジメントに割く時間がないためです。
この結果、日常的に意思疎通ができる人数は、いつも診療をともにする3人程度です。
この人数なら、院長の指示や考え方はスタッフにすぐに伝わり、
ほとんど問題なく診療を継続できます。
しかし、5人を超えると、とたんに院長にもスタッフにも不満がでてきます。
院長との接触頻度が少なくなるスタッフがでてくるからです。
その原因は、院長の好き嫌いだったり、技術レベルだったりします。
そして8人を超えると、院長から「どうにもならないスタッフが何人かいる」という相談が増えてきます。
三つ目は、人事制度を整えることです。
まず、労働基準法を遵守した最新の就業規則に改正し、人事評価制度を運営します。
そして賞罰規定を運用します。
人事評価と賞罰は幹部会を評価委員会として多面的に話し合い、一人ずつ決めていきます。
こうすることで、スタッフの納得性と評価の公平性を確保していくのです。
■2.他産業でいえばどんなこと?
成果主義のひろがりとともに、仕事主義型人事制度が脚光を浴びるようになりました。
成果主義そのものは、軌道修正や見直しを図る会社も出ていますが、
賃金や昇格昇進を仕事基準で決めようという方向性は産業界でも医療界でも変わっていません。
仕事主義型人事制度のひとつが職能資格制度です。
開発されてからすでに20年以上が経過し、色々な改良が施されてきました。
■3.歯科医院ではどうすればよい?
医療機関に向いた賃金制度に、職能資格制度があります。
これは、
仕事の困難度・責任度などをベースとした職能資格区分を設け、
各職能資格区分ごとに必要な職務遂行能力やレベルを明示した
職能資格基準にもとづいて人事処遇をおこなう制度です。
役職位と資格が切り離されるので、年功的に役職位を与える矛盾がなくなります。
職務遂行能力を基準とした人事システムで、医療従事者に適用しやすいため、
民間総合病院の看護師などに多く適用されています。
給与が上がる機会は3つあります。
1.上位の等級に職能等級があがる「昇格」、
2.評価によって毎年上がる「昇給」、
3.役職位につくと役職手当がもらえる「昇進」です。
がんばりによって、上位等級に上がると1万円昇給、評価が上がると毎年数千円昇給、そして主任になると2万円程度昇給、など、成績と成果が報いられる制度です。
■4.まとめ
職能資格制度は医療機関の特性を考慮し、
勤務医、歯科衛生士、歯科助手、技工士、受付などの職種を設定し、
それぞれの職能要件を明確にして、適正な評価ができるようにします。
そして、公平で納得性の高い人事評価システムの導入することで、
モチベーションを失わずに、永く勤務してくれる医院に変わっていくことができるのです。
詳しくはDVD講座で解説しています。
当社ホームページからお問い合わせください。
以上