【コラム】
朝夕過ごしやすくなり、秋の気配を感じるようになりました。

暑さは和らいできましたが、日本列島に台風が近づく季節となりました。
現在も沖縄県は非常に強い勢力の台風12号が近づいています。
今後の動きに警戒が必要です。

9月1日は防災の日でした。
医院の備蓄物を今一度点検し、急な停電、地震、台風などに備えておきたいものです。

10月1日から、オンライン資格確認に関する保険改正があります。
マイナンバーカードでの受診を促進するため、
オンライン資格確認が、保険証の受診が初診4点、マイナンバーカード初診2点になるのです。
ただし、オンライン請求が施設基準ですので、要注意です。
現状、マイナンバーカードを使用すると、初診7点、再診4点算定できるので減収になります。

また、来年4月からオンライン資格確認が義務化される予定です。
そして、将来的に保険証が廃止される方向です。
デジタル化は流れであることは理解できますが、
歯科ではやや無理があるように思います。  

厚生労働省が公表している「オンライン資格認証」の令和4年7月の普及率によれば、
歯科診療所の参加率は18.1%にとどまり、登録数も58.6%となっています。
また、オンライン請求の実施率は令和4年3月時点で、歯科は24.6%にすぎないからです。

いずれにしても、オンライン請求に対応していない歯科医院では、
オンライン資格確認を導入しても、加算を算定できません。
オンライン資格確認では、その場で保険証の有効確認ができるだけでなく、
その患者さんの投薬履歴が分かるなど、医療安全の面で大きなメリットがあります。
歯科において、一段の普及促進対策が必要だと思います。

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9月22日(木) 「医院を守る、就業規則の策定」
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定員20名

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第2回 2022年9月18日(日)19日(月祝)  ※残席1 お早めにお問い合わせください。 
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心理学をベースにした徹底的なロールプレイで、話術を持ち帰れるセミナーです。

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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
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そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
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みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日 
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役

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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第447号

【目次】
1.積極的理由と消極的理由を考える
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ

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■1.積極的理由と消極的理由を考える

患者さまが歯科医院に来る理由の大部分は「歯が痛む」「血が出る」「歯がぐらつく」など
不快な症状であり仕方なく来られます。
これを「消極的理由」と呼びます。

ところが、床屋や美容院では髪が伸びたから切らねばならないという「消極的理由」があるものの、
むしろ「気持ちがいい」「おしゃれになりたい」などまた行きたくなる理由があります。
これを「積極的理由」と呼びます。

では、「痛い」というイメージが強い歯科医院で、「積極的理由」を作り込むことができるのでしょうか。
「痛い」「待たせる」「説明がない」
これが、医療機関が嫌われる三大理由です。

それに歯科医院では
「治療期間の不透明性」「価格の不透明性」「臨床技術の格差」という理由が加わります。

そして、どのサービス業でも
「汚い」、「通いにくい」、「感じ悪い」、が顧客離れの三大理由といわれています。
歯科医院ではこれらのすべてが関係します。

しかし、これらの理由に対策するだけでは消極的理由がなくなるだけで、
積極的理由を作りこめるわけではありません。

ではどうすれば良いでしょうか。

■2.他産業でいえばどんなこと?

美容院と歯科医院は似ているといわれます。
ある歯科医院の、美容師をしていた受付さんに聞いたところ、
美容院では、毎日朝礼で、今日はどの話題にするか、どう会話するか、
などを話合って決めているそうです。

つまり、美容師さんは「演技」をしているのです。
彼女は、「何人ものお客さんに、笑顔で同じ話題を振って相づちをうつのはあまり楽しくなかった」、といっていました。

しかし、「笑顔でなにげない会話をすることの大切さ」が身にしみて分かったそうです。
これも、基本的なサービスに加え、お客様とコミュニケーションをとって気持ち良くサービスを受けていただけるように配慮して、
「積極的理由」を作りこんでいるということですね。

元来、動物は他の仲間から体をさわってもらったり、
世話をしてもらうと快感を得られるようにできているようです。
そしてこれは、猿や人間など高等になるに従って強くなるようです。

美容院界は、歯科医院以上の過当競争です。
そのため、自分の美容院に継続的に来ていただくために、
楽しい話題でのコミュニケーションで、「積極的理由」を作りこんでいるのです。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

では、歯科医院ではどうでしょうか。
当然、歯科治療でも歯を削って痛くしなければ、患者さまは快感を得てくれるはずです。
つまり、歯科医院でも積極的理由を作りこむことは可能です。

それには、歯科衛生士さんの接遇と話術、そして技術を工夫する必要があります。
マッサージ機能つきのチェアもでていますが…。

「いつもの歯科医院で」、
「気の許せるいつもの歯科衛生士さんに」、
「ゆっくりくつろいだ雰囲気で」、
「気持ちのよいクリーニングをしてもらう」。
「帰りには歯がつるつるピカピカになって気持ちよくなっている」。

という状態を形成してあげる必要があります。

■4.まとめ

SPTは歯周病安定期治療、P重防は、歯周病重症化予防治療です。
いずれも定期的に来院していただき、歯周病を管理していきます。

そのために、
患者さんが帰る際に、必ず次回の予約をとる医院が増えています。
そのとき、「そんな先のことは分からないよ」といわれるか、
「分かりました。よろしくお願いします」約束して帰られるか、大きな違いがあります。

歯周病は痛くも痒くもありません。自覚症状のないまま静かに進行して
最後には歯を大量に失うだけでなく、糖尿病や心疾患、認知料などの原因になる怖い病気です。

継続的な予防管理の必要性をどう伝えるか、話し方、話しかけは重要ですね。

そして、積極的理由を作り込む工夫を重ねることで、リコール率が向上していきます。
それは、患者さんにとっても健康を維持増進できる大きなメリットがあります。
月次のイベントなども有効です。

来月は10月、ハロウィンの飾り付けや簡単なイベントなども喜んでいただけると思います。
先生や仲間のスタッフと一緒に工夫しましょう。

以上