成功する!歯科医院のマーケティング対策417号
【コラム】
気温も上がり、一年で最も過ごしやすい季節になりましたが、
新型コロナウイルス感染症の猛威はむしろ増しているようです。
大阪では新規感染者数が1000人を超えました。
各地でまん延防止措置がとられましたが、ワクチン接種の遅れもあり、
収束には時間がかかりそうです。
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2021年度プログラム
■1.対面式のセミナー
・日曜 午後1時からです。
「経営塾」 6月20日(日)13:00~17:00 11000円(税込)
・今回は事業承継をメインテーマとして、
ゲストに、医療法人スワン会の元理事長 鈴木純二先生をお迎えします。
大規模医療法人の事業承継について体験談をお話しいただきます。
■2.ZOOMによるオンラインセミナー
・水曜午後7:30からです。
・受講料は5500円(税込)です。
4月「診療契約と医療過誤・クレーム対策」 4月28日(水)19:30~21:30
5月「歯科医院のための人事評価の進め方」 5月26日(水)19:30~21:30
■3.定評ある自費カウンセリングセミナー
●スタッフ向け 受講料は22,000円(税込)です。
1.「歯科カウンセラー養成講座」第1回 5月16日(日)9:30~17:00 満席
2.「歯科カウンセラー養成講座」第2回 9月26日(日)9:30~17:00
●ドクター向け 2日間、講師3名、受講生6名限定。 9月22日(水)23日(祝)
・受講料は220,000円(税込)です。
・心理学をベースにした徹底的なロールプレイで、話術を持ち帰れるセミナーです。
【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
https://md-management.jp/dvd/
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では、メルマガを始めさせていただきます。
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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング
対策が必要です。
このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。
みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。
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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役
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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第417号
【目次】
1.歯科国試女性合格者の増加と女性歯科医師の活躍の場を考える
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
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■1.歯科国試女性合格者の増加と女性歯科医師の活躍の場を考える
令和3年3月16日、第114回歯科医師国家試験の合格発表がありました。
受験者数は3,284人と2014年以来最大で、合格率は64.6%、合格者数は2,123人でした。
国公立大学新卒の合格率は83.5%、受験者数は642人と、昨年より30人増加し、合格者数も昨年より13人増加しました。
また、私立大学歯学部新卒の合格率は80.2%で、国公立と大きな差がなくなりました。
注目されるのは、国試合格者の女性比率が上昇していることです。
114回は男性55.5%、女性44.5%でしたが、数年後には半々になるのではないかと想像されます。
1つの要因は、女性の歯科医師国家試験受験者数が増加していることです。
第110回の1,097人が第114回では1,356人と23.6%増です。
2つ目の要因は、女性のほうが合格率が高いことです。
歯科医師国家試験の合格率は、女性の70%前後に対し、男性は60%前後で10ポイントもの差があります。
3つ目は、国試合格率を高めたい私立大学が
女子学生を増やそうとする傾向があることです。
このため、
歯科医師は本格的に女性が半数を占める時代が近くなっていると考えられるのです。
■2.他産業でいえばどんなこと?
色々な産業で女性の進出が相次いでいます。
実は、最もめざましいのは自衛隊です。
すでに航空自衛隊では、F15戦闘機のパイロットが誕生しています。
男性でも急激なGの変化に耐えられない激務です。
海上自衛隊では、女性の司令官や護衛艦の艦長が誕生しています。
潜水艦にも女性自衛官の乗務が始まっています。
潜水艦は狭い閉鎖空間であり、男女が一緒に長期間生活することについて恋愛感情が生まれると他の隊員の志気に影響するのではないか、
あるいは女性専用のトイレやシャワーがないので、
女性隊員のプライバシーをどう守るかなど課題があったのですが、
何とか解決したのでしょう。
企業でも女性管理職が沢山誕生しています。
上場企業では女性の取締役はまだ男性に比べてはるかに少ない状態ですが、
今後は次第に増えていくと考えられます。
電車でも、女性の運転士や車掌を普通に見かけるようになりました。警察官では婦警さんはあたりまえの存在です。
このように、女性の社会的進出はめざましいものがあります。
■3.歯科医院ではどうすればよい?
ところが、今でも著名な歯科医師はほとんどが男性です。
補綴やインプラントなど、色々な学会で発表したり、セミナーで講演したりするのは男性の歯科医師が多いようです。
この原因として、女性歯科医師は、結婚・出産・育児などで退場する可能性が高いことが、考えられます。
ただし、長い修行と経験を必要とする一流レストランのシェフの世界でも、従来は男性がほとんどでしたが、女性の有名シェフもでてきました。
今後、女性歯科医師が色々な学会で発表されたり、マスコミなどで認知され、社会的に活躍したりするためには、女性歯科医師が活躍できる基盤を整える必要があります。
このため、育児休業中の女性歯科医師や子育て中の女性歯科医師を応援し、早期の現場復帰を促し、長く働けるようにするための対策が必要になっています。
実際、多くの歯科医院が慢性的な勤務医不足に悩んでいます。
特に、要介護者のうち在宅歯科の恩恵に浴しているのは約25%しかないというデータがあります。
これを50%にするだけでも、現在の倍の在宅歯科を担当する歯科医師が必要になるわけです。
そのなかで、ほぼ半数を占める女性歯科医師が数年程度の勤務で歯科の現場からいなくなってしまえば、
在宅歯科だけでなく、外来でも歯科医療体制に穴があく地域がでてくる可能性があります。
実際に、多くの歯科診療所が勤務医不足に悩んでいます。
要因の一つは、男性歯科医師の開業志向が強く、開業をめざして4~5年で辞めてしまうからです。
多くの大型歯科医院で、若手勤務医を募集し、養成して、退職…という悪循環が続いているのです。
その点、女性勤務医は開業志向が低く、長く勤務医として残る方が多いようです。
例えば、週2日間ラストまで勤務できる非常勤女性歯科医師を3人確保できれば、週6日体制を確保することができます。
このためには、女性歯科医師が家事と診療を両立させるために、非常勤で週2日~3日程度の勤務が選べる環境を整備していく必要があるでしょう。
大型歯科医院では、私のクライアント歯科医院でも、女性歯科医師や歯科衛生士のために院内託児ができる体制を整備する医院が増えてきています。
また小規模医院では、最終診療時間を午後6時までにして午後5時で退出する女性歯科医師や歯科衛生士の影響を軽減したり、1時間の延長保育料を医院で負担して、午後6時までの勤務ができるようにしている医院もでてきています。
このように工夫しながら、歯科界をあげて女性歯科医師が長く安心して勤務できる環境を整備する必要があるのです。
■4.まとめ
少子高齢化のなかで、歯科医療ニーズはむしろ増大しています。
高齢者の口腔内には歯牙が残り、う蝕も歯周疾患も増加しています。
さらに、要介護者の増加に伴ってオーラルフレイルの予防や摂食嚥下機能の回復など、今後も歯科医療ニーズは増大していくと予想されます。
片方で、歯科医師の高齢化が進んでいます。
その結果、後継者がいないために、数年後に閉院せざるをえない医院が各地に増えています。
このような状況のなかで地域の歯科医療を支えるには、多くの勤務医を擁する地域の中核的な、いわば1.5次医療期間というような、大型歯科医療機関の役割が重要になると考えられます。
そして、そのような大型医院では、女性勤務医を中核戦力として活用しなければ、医療提供体制を維持できない時代がくるでしょう。
女性歯科医師が働きやすい勤務環境を整備することが、将来に向けた歯科界の課題になっているのです。
以上