マーケティング・ヒント-185 コロナについて患者さんに正しい情報を伝えよう
GOTOイートもGOTOトラベルも中止され、マスコミ報道によって「歯科医院に行くのが怖い」という患者さんが増えている可能性があります。電車やバスなど公共交通機関を利用して通院している患者さんには「公共交通機関に乗りたくないから通院しない」という方もでていると思います。まず、医師やスタッフが正しい情報を得ておく必要があります。
1.コロナによる死者数について。重症者数が増えており、コロナ死が怖れられていますが、死者数は約2950人で、インフルエンザとコロナを合計して昨年の死者数の水準と考えられるのです。
2.コロナで重症化しているのは基礎疾患のある高齢者です。感染者の症状は軽くなっており、しかも治療法もすでに確立しています。コロナの隔離病棟で筋トレをしている患者を完全防護服に身を包んだ看護師が看護している状況が、コロナ以外の疾病に対する看護師不足の要因です。
3.感染経路が家庭などに変化しています。家族が全員一日中外出しない家庭は考えられませんから、どこにいても感染リスクがあるということになります。つまり「マスクと手洗い、うがいをすることで感染を予防する」以外に対策がないのです。
4.強い感染予防に留意が必要です。インフルエンザがほぼ完全に押さえ込まれているのに、コロナは感染者が増えています。インフルより強い感染力を持っているからです。軽症か無症状でも感染すると2週間隔離されます。自分が辛いだけでなく、院長や歯科衛生士がこの期間不在になると医院の運営に大きな影響がでます。感染予防に留意していただきたいのです。
次のことを患者さんにお伝えしましょう。
1.換気と空気清浄機、さらに院内での感染予防に努めており、安心して通院していただけること。歯科医院で歯科医療従事者から患者さんが感染した事例は1件も報告されていません。予約制なので、混んだ待合室で長時間待つこともありません。感染予防を徹底していますので、安心して通院いただけます。
2.口腔ケアでコロナ感染症の予防効果があること。コロナウイルスは舌の上の細菌が作る毒素を受容体にします。歯科医院で口腔内を清潔にすることで感染リスクを低下できます。
3.コロナ肺炎の重症化予防効果があること。コロナ感染症はウイルス性肺炎を起こします。肺胞の細胞内で爆発的にウイルスが増殖して細胞を殺します。死んだ細胞にむし歯菌や歯周病菌が入って増殖し細菌性肺炎になります。細菌が血管から体内に入って菌血症になり、基礎疾患によって免疫力が低下していると、多臓器不全を起こして死に至るのです。
4.むし歯も歯周病も時間をおくと悪化すること。
コロナ感染が怖いからしばらく様子をみると、その間に、確実にむし歯も歯周病も悪化します。1ヶ月も経過すると、症状が進み重症化していきます。
以上を踏まえて、「コロナに感染したくなければ歯科医院に来てください」「コロナで重症化したくなければ歯科医院に来てください」と、繰返しお伝えしましょう。マスコミや自治体のあおりに負けない強さで、来院を呼びかけましょう。
以上