【コラム】

各厚生局のホームページで、レセプト平均点数が公開されています。

今年は秋田県が最高で、1414点、2位が大阪府の1408点でした。
最低は栃木県の1133点、ブービーは滋賀県の1148点でした。

なんと、栃木県を基準にすると、秋田県とは281点、24.8%も違います。

ものすごく不公平な感じを受けます。
色々な要因があるのでしょうが、納得いかない先生も多いでしょう。

Whitecrossに連載している「コンサルタントの視点から」で、
都道府県別の一人当たり歯科医療費との比較で要因を推測してみました。

よろしければご一読ください。
Whitecross ホワイトクロス (歯科専門の情報サイト)
https://www.whitecross.co.jp/

さて、
来年度のセミナー計画が決まりましたので、ここに掲載しておきます。
ぜひ、一人でも多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

● 来年度のセミナーのご案内です。
1.公開セミナー
(1)【新春セミナー】 1月26日(日) 13:00~17:00
会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 5,500円(税込)
代表 木村泰久が、歯科経営を取り巻く環境変化と、最新の対応方向を分かりやすく解説します。
セミナー終了後に、近傍で賀詞交歓会を開催します。会費5,500円(税込)

(2)【M&D経営塾】 6月15日(日) 13:00~17:00
会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 11,000円(税込)
セミナー終了後に、近傍で懇親会を開催します。会費5,500円(税込)
・テーマ 「歯科医院の事業承継とM&Aの成功ポイント」
・ゲスト講師:日本歯科医療投資(株)代表取締役・歯科医師 水谷 友春 先生
・事業承継を考える時期に来た医院が増えています。計画的に準備を開始しましょう。

2.歯科経営改善ゼミナール
令和7年度は、実務的な内容のセミナーです。参考にしていただけると思います。
興味のある回だけご視聴いただけます。ぜひご検討ください。
●すべてWEBセミナーです。
受講料:1名様 各回6,600円(税込) 
16:00~17:30または録画視聴 ※視聴期間 各1ヶ月                              
2月13日 「これがポイント!口管強の取得対策」
3月13日 「これがポイント!予防歯科の導入対策」
5月15日 「これがポイント!歯科医師、スタッフのための正しい言葉遣いと電話応対」
7月17日 「これがポイント!自費増大対策の進め方」
9月18日 「これがポイント!歯科人材の採用と採用選考のポイント」
10月23日 「これがポイント!患者トラブル防止の説明書、契約書と同意書の作り方」
11月20日 「これがポイント!診療契約と個人情報、応召義務、カルテ開示への対応」

3.歯科助手向けセミナー
【歯科助手養成講座】4月27日(日)10:00~17:00
会場:飯田橋レインボービル  受講料:1名様 25,000円(税込)昼食付
院内ではできない歯科助手向けの養成講座です。
むし歯、歯周病からインプラント、矯正まで解説します。
新入社員と、2年~3年目の受付・助手の「学びなおし」に最適です。
「当日のプログラム」
10:00~12:00 歯科医療の基礎知識
13:00~15:00 接遇の基本 挨拶、姿勢、電話応対、敬語など
15:00~17:00 歯科技工士による石膏注ぎ実習 1時間
清潔管理の基本講習  1時間

4.自費カウンセリング能力開発セミナー
定評あるM&Dの自費話術セミナー。自費率アップの決め手です。
(1)【M&D歯科カウンセラー養成講座】
会場:飯田橋レインボービル 受講料:1名様 30,000円(税込・昼食付)
第1回 5月11日(日)9:30~17:00
第2回 10月19日 (日) 9:30~17:00
※各回定員20名。打率90%の歯科カウンセラーも誕生しました。

(2)【歯科医師のための自費話術研修】   
第1回 7月20日(日)~ 21日(祝月)10:00~18:00 ABC渋谷東口駅前会議室(予定)
第2回 11月23日 (日) ~ 24日 (祝月) 9:00~17:00 新横浜コートホテル(予定)
定員4名様、2日間の集中研修です。   
受講料:1名様 198,000円(税込)昼食・説明ツール・懇親会込     
講師: (株)M&D医業経営研究所 代表取締役  木村 泰久 
医療接遇アドバイザー 小山 美由紀 

※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
https://md-management.jp/dvd/

※歯科経営改善ゼミナール
https://md-management.jp/improve/

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では、メルマガを始めさせていただきます。

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【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社M&D医業経営研究所 代表取締役

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成功する!歯科医院のマーケティング対策 

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「自費治療は支払回数を分けよう」

【目次】

1.はじめに
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
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■1.はじめに

自費治療の入金はセット時にまとめていただくという医院が多いようです。
それは、「まだ何もしていないのにお金をもらうのは悪い」という受付の感覚があるからのようです。

しかし、それが原因で未収になったり、未来院になって技工物が残ってしまったりする場合がでてきます。

では、どうすればよいでしょうか。

■2.他産業でいえばどんなこと?

レストランでディナーコースを予約していて、前菜を食べたあとで、やっぱりキャンセルします、という場合、お支払いはどうなるでしょうか。

これは全額の支払いを求められます。
すでに、材料も仕入れ、料理の下ごしらえも終わっていて、準備が完了しているからです。
料金は支払わなければなりません。食べる、食べないはお客さんの勝手です。

洋服屋で、服をあつらえて、仮縫いまで終わって、キャンセルするとします。
洋服店は、型紙にあわせて生地を裁断してしまっています。
その時点では、全額の支払いを求められるでしょう。

歯科医院では、形成がおわり、印象をとってから、「やっぱり保険で」という患者さんがでてくることがあります。

このような場合、どうすればよいでしょうか。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

自費の入金は、型取りの際と、セット時の2回に分けてお支払いいただきましょう。
また、30万円以上の高額治療は、着手金として精密検査料をいただきましょう。

これにはいくつか理由があります。
1) 補綴物はオーダーメイドなので、印象をとり技工所に発注すると後戻りできないためです。
発注時点で、技工料相当分とそれまでの診断料と処置料をいただく必要があります。この時点でキャンセルされてもご返金はお断りします。技工料を支払わねばならず、歯科医師の処置も形成、印象まで終わっているからです。

2) クレジットカードを切りやすくなる金額だからです。
例えばジルコニアのインレーを55,000円でセットするとします。高額な印象がありますが、2回払いにすると、27,500円の2回払いになります。印象を採った日に請求しても、カードで払ってくれる可能性が高くなります。

3) 着手後のキャンセル防止効果があります。
代金半額を支払うと、キャンセルすることに抵抗感が生まれキャンセル防止効果があります。そのために、支払い条件を記載した、確認書や契約書をお渡しする必要があります。

4) 高額の自費治療は着手時に一部負担金をいただいておきましょう。
治療費が高額になる矯正やインプラントの場合は、診療開始前に精密検査料として3万円をお支払いいただきます。

これも一部代金を支払うと、「支払ったお金を放棄するのが惜しくなってキャンセルをしにくくなる」という患者さんの心理を利用するためです。

インプラントの場合は、精密検査(CT)の際に、検査料11,000円と画像診断料22,000円の合計33,000円をいただきます。これはキャンセル時でもお返ししません。
そして、インプラントは高額であり、準備も必要なので、手術前に全額の入金をいただきます。

矯正の場合は、精密検査(CT、アイテロなど)の際に、検査料と画像診断料として、合計33,000円をいただきます。
そして、ワイヤーの場合もインビザラインの場合も、装置装着前に全額の入金をいただきます。装置の技工料もアライナー代も最初にかかるからです。

インプラントも矯正も、事前に全額の振込ができない場合は、デンタルローンをお勧めします。これは一括で歯科医院に入金してもらえるからです。
ただし、デンタルローンの審査が下りない患者さんは、こちらからキャンセルさせていただきます。多重債務者など信用不安がある方で、後々問題が起きがちだからです。

■4.まとめ

留意して欲しいのは、自費の形成後のキャンセルは、レストランでコースを頼んで、少し食べてから、時間がないとか美味しくないとか言って、残りをキャンセルするような場合と同じだということです。

料理の材料も仕入れ調理も終わっているため、法的にも全額の支払いが必要です。

身勝手な患者さんの着手後のキャンセルで、医院が損害を被らないように、自費の支払いは2回払い、高額の自費は精密検査料など3万円程度をいただくようにしておきましょう。    

以上