【コラム】
先週木曜日、関東で大きな地震がありました。
私は、福島県で日本医業経営コンサルタント学会に出席していましたので、
直接体験しなかったのですが、
緊急地震速報の大きなアラームのすぐ後に大きな揺れがあったそうで、
東日本大震災を思い出した方も多かったのかと思います。
震度5ということで、弊社のクライアント医院に連絡しましたが、
幸い被害はなかったようです。

地震の影響で、水道管の破裂や鉄道各社の運転を見合わせなど、
インフラに被害がでています。また、多くの人が帰宅できなくなったようです。

1週間は余震に注意する必要があり、更に明日から天気が崩れる予報です。
今回の地震による地盤の緩みによる土砂災害に注意をしていただきたいと思います。

新型コロナウイルス感染者数は、東京も連日100人を切るようになりました。
全国各地で減少傾向にあります。

これは私の勝手な推測ですが、若者へのワクチン接種が進んだことで、家庭内感染が激減したためだと思います。
最初から、あまり自ら動き回らない高齢者ではなく、若者から接種していれば、少し様子が違ったのかも知れません。

これから、秋の食べ物がおいしいシーズン、続いて忘年会シーズンを迎えます。
感染予防対策を徹底して気を緩めないようにしましょう。

治療薬の開発も急ピッチで行われていますので、
来年には、収束に向かうことを祈りましょう。

**********************
2021年度プログラム
■定評ある自費カウンセリングセミナー 
●スタッフ向け 受講料は22,000円(税込・昼食込)です。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため日程を変更しました
1.「歯科カウンセラー養成講座」第2回    11月21日(日)9:30~17:00

●ドクター向け 2日間 受講料は220,000円(税込・昼食込)です。
※緊急事態宣言延長に伴い、日程を変更しています
2.「ドクターのための究極の自費増大の話術教室」 2022年2月10日(木)11日(金祝)
・講師3名、受講生6名限定です。 
・心理学をベースにした徹底的なロールプレイで、話術を持ち帰れるセミナーです。

【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ

*****************************
では、メルマガを始めさせていただきます。
───────────────────────────────────

【メルマガの主旨】
優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング
対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、
あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆-◆

【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日 
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
 株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
成功する!歯科医院のマーケティング対策 第426号
【目次】
1.コロナ禍による医療費への影響と対策を考える
2.他産業でいえばどんなこと?
3.歯科医院ではどうすればよい?
4.まとめ
---------------------------------

■1.コロナ禍による医療費への影響と対策を考える

令和2年度 概算医療費は42.2兆円で、▲1.4兆円と過去最大の減少でした。
令和元年度は1兆円の増加だったので、
実質▲2.4兆円もの減少ということになります。
医療機関の経営に大きなダメージを与えていると考えられます。

なお、厚生労働省は、人口減の影響、高齢化の影響、
診療報酬改定等の影響を考慮すると、
全体では実質的に▲3.6%であったとしています。

■2.他産業でいえばどんなこと?

小児科が▲22.2%、耳鼻咽喉科が▲19.5%と大きな減少率でした。
小児科が大きな減少になったのは、小さな子どもを抱える親が
コロナ感染を怖れて「念のため受診」を見送ったケースが多かったほか、
家庭や保育園などでの消毒の徹底によって、インフルエンザや手足口病などの
流行性小児疾患に罹患する患者が減少したことが要因と考えられます。

耳鼻咽喉科の減少は、マスク着用の普及によって花粉症にかからなかったり、
軽症で済んだ患者が多かったほか、軽度の不調による「念のため受診」が
手控えられたことも要因と推測されます。

片方で内科や整形外科、眼科などの診療科の減少幅が小さかったのは、
感染リスクよりも、高血圧などの成人病や関節リウマチなど、
身体の異常に対する対処を優先すべき事情があったためと推察されます。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

歯科が▲0.8%と比較的影響が小さかったのは、
歯の痛みや噛めない状況は我慢できないこと、
SPT(歯周病安定期治療1,2)や、P重防(歯周病重症化予防治療)など、
定期的に通院する患者が増加したこと、日本歯科医師会が歯科診療中の
感染事例が1件も報告されていないことなどを広報したこと、
個々の歯科医院が感染対策に努め、患者が安心感を抱いたためではないかと
推察されます。

今後は、「コロナ感染症とともに暮らしていく時代」を迎えます。
耳鼻咽喉科や小児科はこのままでは経営が立ちゆかなくなる危険があり、
診療報酬体系を抜本的に変えるなどの措置が必要になるでしょう。

歯科を細かく分析すると、受診延べ日数が▲6.1%減少しましたが、
1日あたり医療費は7.7%増加していました。
しかし、診療報酬は▲0.8%減少で、カバーしきれなかったことが分かります。

今後もこの状態が続くことを覚悟しなければなりません。

■4.まとめ

対策として、WITHコロナ時代の歯科医院経営を模索していく必要が
あるでしょう。
具体的には、
1.来院患者を確保するため、歯科医療によるウイルス感染症の予防効果と
重症化防止効果を繰り返し広報すること、
2.「見せる感染予防対策」を励行して来院に対する恐怖感を減少させること、
3.保険診療報酬が減少するなかで、採算性の高いSPTやP重防などの
予防歯科を増やすこと、
4.保険の材料や時間的制約を離れてよい治療を選べる自費治療のよさを
分かりやすく説明できるカウンセリング体制をつくること、
がますます必要になるでしょう。

  以上