非常事態宣言が解除され、街に賑わいが戻ってきたと思ったら、「東京アラート」です。

これはとても分りにくい表現です。
お年寄りは何のことかと思うでしょう。

例えば、暴風アラートや、異常気象アラートっていうのでしょうか。

例えば、「東京新型コロナ流行注意報」や「東京新型コロナ流行警報」のほうが、分かりやすくないでしょうか。
「流行注意報がでてるよ、気をつけよう」という会話は馴染めますが、「東京アラートだって気をつけよう」にはなりにくいと思います。

しかも、院内感染と夜の街に限局した発生ですから、東京全体を対象とした表現にも違和感があります。

今回は、このカタカナ警報によって、過剰に危機感が醸成されたような気もします。

また、マスコミは歯科医院が不要不急で、感染リスクが高い、というようなイメージ作りをしてきました。

そのため、歯科医院の多くで患者数が激減しました。
何の補償もなく休業を要請された飲食店よりはまだマシですが、それでも大打撃です。

今回は、この経営危機を脱出する方法を考えてみたいと思います。

■■■ 歯科経営改善ゼミナール ホワイトクロス・LIVEセミナーのご案内 ■■■

新型コロナウイルス感染予防のために、7月末までのセミナーはすべて中止しました。

このため、今年度はプログラムを組み替え、ホワイトクロスからLIVEセミナーとして開催いたします。

●ロールプレイやグループワークが必要な自費話術セミナーと、歯科カウンセラー養成講座は、年度計画どおり開催します。合わせてご参加いただきたいと思います。

●受講ご希望の方は、ホワイトクロスの専用サイトからお申込みください。
https://www.whitecross.co.jp/events/view/1239

■■2020年度「歯科経営改善ゼミナール」WHITECROSS LIVEセミナー版 プログラム■■

第1回 7月14日(火):「差別化戦略とマーケティング対策の進め方」 
差別化戦略はライバル医院を特定し、その医院とどう差別化するかを具体的に考えていくところから始まります。
具体的な対策をご紹介します。

第2回 8月4日(火):「患者から選ばれるホームページと情報発信対策の進め方」
ホームページは比較されることが前提の広告媒体です。
最近は、レスポンシブウエブデザインが主流になり大きく環境が変りました。
さらに、院内掲示の進め方やSNSなどを通じた情報発信の事例と進め方を解説します。

第3回 9月1日(火):「自費増大対策と、か強診のための在宅歯科の導入対策」
自費を増やすための具体策を解説します。
また、か強診の取得をめざすための在宅歯科の導入対策を解説します。

第4回 10月6日(火):「経営効率を高める!歯科医院の経営管理の進め方」
経営管理が苦手な先生が多いのが実情です。
財務諸表の読み方、キャッシュフロー経営の考え方と実際、在庫管理の適正化、月次管理の項目と目安などを解説します。

第5回 11月3日(火):「歯科衛生士の職務範囲と予防歯科の進め方」
歯科衛生士の職務範囲はどこまでなのか、日本歯科医学界や厚生局などの資料をもとに解説します。
今後の歯科医院経営の主流となる予防歯科について、採算性、導入方法などを解説します。

●受講ご希望の方は、ホワイトクロスの専用サイトからお申込みください。
https://www.whitecross.co.jp/events/view/1239

■■2020年度 「歯科経営改善ゼミナール」プログラム■■
                   
●7月末までは中止としました。9月以降のセミナーは、現在のところ実施する予定です。

9月13日  「スタッフが活性化する賃金規定の作り方」
・職能資格制度、役割資格制度など、歯科医院の実態に即した賃金規定の作り方を解説します。

10月25日 「歯科カウンセラー養成講座」2020年第二回

11月22日、23日 Drのための究極の自費話術教室セミナー 2020年第二回 
会場:アットビジネスセンター渋谷東口駅前会議室

11月29日 「スタッフが活性化する人事評価の導入対策」
・冬期賞与のための人事評価の導入対策です。ケーススタディを中心に、歯科衛生士、受付助手の人事評価表を差し上げます。

12月20日 「スピードスタートのための開業対策」
・2021年に開業をめざしている歯科医師のために、成功する開業準備と、スピーディに立ち上げるための対策を解説します。

【会場】 飯田橋レインボービル:東京都新宿区市谷船河原町11 
Tel 03-3260-4791 JR・地下鉄飯田橋駅5分
【お申し込み】
https://md-management.jp/improve/

【お知らせ】
※歯科経営改善ゼミナール DVD講座のお知らせ
https://md-management.jp/dvd/

                           
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では、メルマガを始めさせていただきます。

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【メルマガの主旨】

優良な医療機関の売上向上、患者数増加は社会に役立つ使命です。
そして、売上や患者数を増やすためには、医療サービスとしてのマーケティング対策が必要です。

このメルマガは、歯科経営に絞り込んだ狭い専門領域のメルマガです。
優秀な診療技術を持ちながら、売上と患者数の減少に悩むドクター、あるいは、新規開業して早期に売上と患者数を増やしたいと考えているドクターのご参考にしていただければと思います。

みなさまのご期待に応えるため、少しでもお役に立つ内容の濃いものにしたいと考えております。

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【発行周期】 原則として、第2、第4月曜日 
【発行者】 木村 泰久
(社)日本医業経営コンサルタント協会 認定登録医業経営コンサルタント
株式会社 M&D医業経営研究所 代表取締役
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成功する!歯科医院のマーケティング対策 第401号

「コロナショックからの復活のポイントを考える」

■1.はじめに

新型コロナウイルス感染症による風評被害で患者が急減し、深刻な打撃を受けた歯科医院が多いようです。

すでに緊急事態宣言も解除され、今後は次第に回復していくと期待されますが、売上減少による資金難のなかで昇給や夏期賞与の時期を迎え、難しい経営判断が必要になっています。

一日も早く復活するためのポイントを考えましょう。

■2.他産業でいえばどんなこと?

百貨店の多くは6月1日から営業を再開しました。
久しぶりに街に賑わいが戻りました。

学校も再開しました。
しかし、北九州市のように二次感染が発生したところもあり、楽観を許さない状況です。

そのなかで、飲食店が少しずつ復活しつつあります。

客席を間引いてソーシャルディスタンスを保ち、フロアスタッフは全員マスクを着用してオープンしています。
いつもとは違う雰囲気ですが、それでもしばらく外食ができなかったので、嬉しく感じます。

私のいきつけの料理屋では、クラウドファンディングを実施しました。思ったより多くの金額が集まったようです。

当然ながら、クラウドファンディングに応じてくれたお客さんは、私も含めて、確実に来店してくれるでしょう。

家賃がかかる商売なので、資金が入ったことで一息ついたと思います。

■3.歯科医院ではどうすればよい?

歯科医院でも経営改善の第1のポイントは資金の確保です。
家賃や賃金などの固定費の支出や借入れの返済は、売上がゼロになっても出て行くからです。

しかし、歯科医院でクラウドファンディングをする必要はありません。
それは、コロナウイルス対策で経営が悪化した中小企業向けに、経済産業省から資金繰り支援対策がいくつも設定されているからです。
これらを活用してできるだけ多くの資金を確保しておくことが必要です。

無利子無担保で5年据え置きなど、有利な条件で借入れができる機会です。
余裕をもって借入れしていただきたいと思います。

それは、少なめに借入れをして売上が予定どおり回復しなかった場合、追加融資を依頼しても簡単には貸してくれないと考えられるからです。

患者数が戻らず、資金が枯渇しているわけで、恐らく、担保や保証人を要求されたり、金利も通常より高くなったりしてしまうと予想されます。

借入れ金額の目安は、毎月の損益計算書の一般管理費(給料賞与、家賃、その他の経費)の6ヶ月分です。
これだけ確保できれば、1年間売上が半分の状態が続いても持ちこたえることができます。

予想より早く患者数が戻ってきて、資金に余裕がでてきた場合は、金利の高い借入れから順に繰り上げ返済をしていけばよいのです。

第2のポイントはスタッフを守ることです。

今は苦しくても、ベテランスタッフをだれ一人として辞めさせないことが重要です。
それは、本格的にコロナショックから回復してくると、すぐに元の求人難に陥ると予想されるからです。
若年労働者が減少しているからです。

また、スタッフを確保していることで回復のスピードアップを図ることができます。

歯科衛生士が担当患者制でSPTや歯周病重症化予防治療などの定期的な口腔ケアを行なうと、歯科衛生士1人あたり月に10万点以上の売上を上げることができます。
技工料や材料費が発生せず、人件費は40万円程度なので、約60万円の人件費控除の利益が残るのです。

当然ながら、初診患者を診療し、歯科衛生士に指示をする歯科医師が必要ですし、患者応対と予約取りをする受付も、診療介助をする歯科助手も欠かせません。

とはいえ、ここしばらくは予約が埋まらない日が続くでしょうが、すでに私のクライアント医院では、スタッフを全員出勤させています。

そして、診療をキャンセルされた患者さんのリストから、電話をかけているのです。

6月4日は「むし歯予防デー」でした。そして、先週は「歯と口の健康週間」でした。
例年はいろいろな行事が催され、マスコミでも歯みがきや口腔ケアの重要性が繰り返し報道されるのですが、今年はコロナ一色で国民に浸透しませんでした。

このため、歯科医院独自でキャンペーンを企画しているのです。

また、どうしても予約が埋まらず余剰になる場合は、休業させて雇用調整助成金の受給を申請すれば、最高90%、1日あたり8,330円が支給されます。
受給について社会保険労務士に相談していただきたいと思います。

■4.まとめ

う蝕や歯周病の患者は、放置していても悪化していつかは来院してくれるので、いわば需要の先送りです。

しかし、定期予防の患者は違います。
「歯科医院は感染が怖いから」などの理由で来院しなくなると、歯医者に行かないことが習慣になってしまう可能性があります。

そのために、定期予防の患者さんを重点的に呼び戻す必要があるのです。

予約をキャンセルしてから2ヶ月が経過して、そろそろ口腔内が気になっている頃です。
また、お子さんを持つお母さんたちも、子どものむし歯が気になっている頃です。

これらの患者さんをリストアップして来院を呼びかけ、まず、早期に予防の患者数を元に戻すことを目指していただきたいのです。

新型コロナウイルス感染症にともなう患者数の急減は一過性の事態です。
長期化するといっても数ヶ月で次第に回復してくるでしょう。

いまは、医師、スタッフが一丸となって、特に減少が激しい定期予防の患者と小児の患者に、積極的に来院を呼びかけて、医院経営を一刻も早く元に戻すための対策を講じていただきたいのです。

■■2020年度「歯科経営改善ゼミナール」WHITECROSS LIVEセミナー プログラム■■

第1回 7月14日(火):「差別化戦略とマーケティング対策の進め方」 
差別化戦略はライバル医院を特定し、その医院とどう差別化するかを具体的に考えていくところから始まります。具体的な対策をご紹介します。

第2回 8月4日(火):「患者から選ばれるホームページと情報発信対策の進め方」
ホームページは比較されることが前提の広告媒体です。最近は、レスポンシブウエブデザインが主流になり大きく環境が変りました。さらに、院内掲示の進め方やSNSなどを通じた情報発信の事例と進め方を解説します。

第3回 9月1日(火):「自費増大対策と、か強診のための在宅歯科の導入対策」
自費を増やすための具体策を解説します。また、か強診の取得をめざすための在宅歯科の導入対策を解説します。

第4回 10月6日(火):「経営効率を高める!歯科医院の経営管理の進め方」
経営管理が苦手な先生が多いのが実情です。財務諸表の読み方、キャッシュフロー経営の考え方と実際、在庫管理の適正化、月次管理の項目と目安などを解説します。

第5回 11月3日(火):「歯科衛生士の職務範囲と予防歯科の進め方」
歯科衛生士の職務範囲はどこまでなのか、日本歯科医学界や厚生局などの資料をもとに解説します。今後の歯科医院経営の主流となる予防歯科について、採算性、導入方法などを解説します。

●受講ご希望の方は、ホワイトクロスの専用サイトからお申込みください。
https://www.whitecross.co.jp/events/view/1239